建設業許可の専任技術者が退職・異動した場合の対応方法を行政書士が解説。愛知県・名古屋市での変更届提出期限、要件確認、後任者選任のポイントをまとめました。
目次
1.専任技術者が退職したらどうなる?
建設業許可の維持には、営業所ごとに専任技術者の設置が義務づけられています。
この専任技術者が退職・異動などで不在になると、許可要件を満たさなくなります。
そのまま放置すると「無許可営業」とみなされるおそれがあり、
許可の更新・業種追加・公共工事入札にも影響が出ます。
愛知県の審査でも、「技術者の常勤性」が厳しくチェックされており、
勤務実態や給与支払いの証明を求められることがあります。
2.変更届の提出期限と手続きの流れ
専任技術者が退職した場合は、30日以内に変更届を提出する必要があります。
愛知県や名古屋市の建設業許可では、期限超過は行政指導の対象になります。
| 区分 | 提出期限 | 提出先 |
|---|---|---|
| 専任技術者の変更 | 退職日から30日以内 | 愛知県庁 建設業課または各建設事務所 |
または各建設事務所
※後任の専任技術者がいない場合、許可要件を欠く可能性があります。
提出の流れ
- 専任技術者の退職日を確認
- 後任者を選任(資格・経験の確認)
- 変更届+証明資料を作成
- 行政窓口に提出(書面・郵送申請どちらも可)
3.後任専任技術者を選任する際の注意点
後任の専任技術者は、許可業種に対応した資格・実務経験を持っている必要があります。
名古屋・愛知では、以下のような確認を行うのが一般的です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 専任性 | 他社での兼任・副業不可。1営業所1名のみ。 |
| 雇用関係 | 社会保険加入・給与支払いの証明が必要。 |
| 勤務形態 | 常勤(週40時間以上)で勤務していること。 |
| 居住地 | 営業所と通勤可能な範囲に居住していること。 |
短期契約や外部委託では専任技術者として認められません。
4.技術者の資格・実務要件を再確認
専任技術者は、次のいずれかの要件で認められます。
| 区分 | 要件 |
|---|---|
| 資格による要件 | 1級または2級の施工管理技士・技術士など国家資格を保有 |
| 実務経験による要件 | 該当業種で10年以上の実務経験がある(許可業種ごとに異なる) |
| 学歴+経験 | 専門学校卒+5年以上など、学歴と経験の組み合わせ |
国家資格を保有
※許可業種ごとに異なります
学歴と実務経験の組み合わせ
実務証明の注意点:
実務経験証明書は、工事契約書・請求書・現場日報などの裏付け資料が必要です。
愛知県では「実態が分かる資料」が求められるため、早めの準備が重要です。
5.放置するとどうなる?許可維持への影響
専任技術者不在を放置すると、次のようなリスクがあります。
- 更新時に不許可
- 行政指導・監査対象となる
- 元請業者との取引停止
- 公共工事の入札資格失効
特に「専任技術者=技術管理の責任者」とされるため、
不在の状態は安全管理・施工体制上の問題として見られます。
6.行政書士に依頼するメリット
行政書士に相談すれば、退職から再選任までの流れをスムーズに整理できます。
- 要件を満たす後任候補の確認
- 実務経験証明の書類整備
- 不足資料の代替方法の提案
- 行政窓口との調整・補正対応
特に愛知県では、実務証明に関して行政ごとに基準が微妙に異なるため、
経験豊富な行政書士のサポートで“補正なし申請”が可能になります。
7.まとめ:退職後すぐの対応が鍵
専任技術者が退職したときは、
- 退職日を把握
- 後任を速やかに選任
- 30日以内に変更届を提出
この3点を押さえることで、許可維持に支障はありません。
名古屋・愛知では、退職から1か月以内に手続きを完了すれば、
行政指導の対象になることはほとんどありません。
「人が辞めたから仕方ない」と放置せず、
早めに体制を整えることが、事業継続の信頼につながります。


