建設業許可番号を名刺に記載する場合の正しい書き方を行政書士が解説します。知事許可・大臣許可、一般・特定の表記例、記載場所、許可業種の表示、更新後に名刺を修正する際の注意点までわかりやすく説明します。
建設業許可の取得・更新をお考えの方へ
「自社でも建設業許可が取れる?」という段階から
ご相談いただけます
「元請から許可を取るよう言われた」「500万円以上の工事を受けたい」 「経管・専任技術者の要件を満たしているか分からない」など、 現在の状況を確認し、許可申請に向けて必要な手続きを整理します。
※申請手数料・証明書取得費用等の実費は別途必要です。 正式な費用は、申請内容や現在の状況を確認したうえで事前にお見積もりします。
ご相談のみでも問題ありません。現在の状況を確認したうえで、申請可能性・必要な手続き・費用をご案内します。
建設業許可番号を名刺に記載したい方へ
建設業許可を取得したあと、名刺に許可番号をどのように記載すればよいか迷うことがあります。
「愛知県知事許可と書けばよいのか」
「般や特の表示は省略できるのか」
「許可業種も名刺に載せた方がよいのか」
「名刺の表面と裏面のどちらに記載すればよいのか」
このような疑問を持つ建設業者の方は少なくありません。
名刺に建設業許可番号を記載しておけば、許可を取得している事業者であることを、元請会社や発注者へ分かりやすく伝えられます。
特に、新しい元請会社への営業、協力会社登録、工事の見積もりなどでは、建設業許可の有無が確認されることがあります。
ただし、建設業許可番号は、数字だけを記載すればよいものではありません。
許可行政庁、一般建設業・特定建設業の別、許可を受けた年、許可番号を正確に表示する必要があります。
また、建設業許可は業種ごとに取得するため、許可を受けていない業種まで取得済みであるように見える表示にも注意が必要です。
建設業許可番号は名刺に記載する義務があるのか
建設業許可番号を名刺に記載することは、原則として法律上の義務ではありません。
許可番号を記載していない名刺を使用したからといって、それだけで建設業法違反になるわけではありません。
ただし、建設業許可を取得している会社にとって、名刺への許可番号の記載には次のようなメリットがあります。
- 許可業者であることを簡潔に伝えられる
- 元請会社や発注者に安心感を与えやすい
- 協力会社登録時に許可情報を確認してもらいやすい
- 営業時に対応可能な工事業種を説明しやすい
- 無許可業者との違いを示しやすい
特に、建設業許可を取引条件としている元請会社へ営業する場合には、名刺に許可番号を記載しておくと説明がスムーズになります。
もっとも、名刺への記載は任意であっても、記載する以上は正確な情報でなければなりません。
古い許可情報や、実際には取得していない許可業種を記載すると、取引先に誤解を与えるおそれがあります。
建設業許可番号の正しい表記例
建設業許可番号は、一般的に次のような形で記載します。
愛知県知事 許可(般-6)第123456号
国土交通大臣 許可(特-6)第123456号
名刺へ記載する場合も、基本的には許可通知書に記載された表記をそのまま使用するのが安全です。
たとえば、愛知県知事から一般建設業の許可を受けている場合は、次のように記載できます。
建設業許可
愛知県知事 許可(般-6)第123456号
許可業種も一緒に示したい場合は、次のように記載する方法があります。
建設業許可
愛知県知事 許可(般-6)第123456号
建築工事業・内装仕上工事業
名刺のスペースが限られている場合でも、独自の省略表記を作るのは避けた方が安全です。
「愛知県許可」「建設許可番号」などと省略すると、正式な許可情報が分かりにくくなることがあります。
許可通知書を確認し、行政庁名、一般・特定の別、許可年、許可番号を正確に転記しましょう。
建設業許可番号を構成する項目の意味
建設業許可番号には、それぞれ意味があります。
「愛知県知事 許可(般-6)第123456号」を例にすると、次のように整理できます。
■愛知県知事
許可を行った行政庁を示します。
愛知県内のみに営業所を設ける場合は、原則として愛知県知事許可となります。
複数の都道府県に営業所を設けて建設業を営む場合は、国土交通大臣許可が必要になることがあります。
知事許可と大臣許可の違いは、工事を施工できる地域の違いではありません。
愛知県知事許可であっても、愛知県外の工事を請け負うことは可能です。
■般・特
「般」は一般建設業、「特」は特定建設業を示します。
一般と特定の違いは、工事の規模や会社の信用度を示すものではなく、元請として工事を請け負った際の下請契約の金額などに関係します。
■6
許可を受けた年を元号で示す部分です。
令和6年に許可を受けた場合は「6」と表示されます。
建設業許可を更新すると、この部分が新しい許可年へ変わります。
■第123456号
許可業者に付与される番号です。
同じ許可行政庁で更新する場合、通常はこの番号が引き継がれます。
ただし、知事許可から大臣許可へ変更する場合や、許可行政庁が変わる場合などは、許可番号が変わることがあります。
名刺のどこに記載すればよいのか
建設業許可番号を名刺のどこに記載するかについて、法律上の決まりはありません。
会社名、氏名、住所、電話番号などとのバランスを考え、見やすい位置に記載すれば問題ありません。
一般的には、次のような場所が使われます。
- 名刺表面の会社情報欄
- 住所や電話番号の下
- 名刺裏面の事業内容欄
- 許可・資格の一覧欄
表面に余白がある場合は、会社情報の一部として許可番号を記載すると分かりやすくなります。
許可業種や保有資格を複数記載する場合は、裏面にまとめる方法もあります。
たとえば、名刺裏面に次のように整理できます。
事業内容
建築工事・内装仕上工事・塗装工事
建設業許可
愛知県知事 許可(般-6)第123456号
保有資格
一級建築施工管理技士・二級建築士
名刺に許可番号を載せる目的は、情報を詰め込むことではありません。
取引先が見たときに、どの許可を取得している事業者なのかを確認しやすい配置にすることが大切です。
許可業種も名刺に記載した方がよいのか
建設業許可番号だけでは、どの建設業種の許可を取得しているかまでは分かりません。
そのため、営業活動で特定の工事を受注したい場合は、許可業種も一緒に記載すると分かりやすくなります。
たとえば、内装工事を中心に営業している会社であれば、次のような表示が考えられます。
建設業許可
愛知県知事 許可(般-6)第123456号
内装仕上工事業
複数の許可業種を取得している場合でも、必ずしも名刺にすべて記載しなければならないわけではありません。
名刺のスペースや営業方針に合わせて、主な許可業種を記載する方法があります。
ただし、名刺に「建築工事一式」「電気工事」「管工事」などと記載する場合は、実際の許可業種や対応可能な工事との関係を確認する必要があります。
単にその工事を施工した経験があることと、その業種の建設業許可を取得していることは別の問題です。
許可を受けていない業種まで、取得済みであるように見える表示は避けましょう。
複数の許可業種がある場合の書き方
同じ一般建設業の区分で複数業種の許可を取得している場合、基本となる許可番号は共通します。
そのため、許可番号を一度記載し、その下に許可業種をまとめる方法があります。
建設業許可
愛知県知事 許可(般-6)第123456号
建築工事業・大工工事業・内装仕上工事業
一方、一般建設業と特定建設業の両方を取得している場合は注意が必要です。
一般建設業として取得している業種と、特定建設業として取得している業種を混同しないように表示する必要があります。
許可を受けた時期が異なる場合は、「般」と「特」の後ろに入る許可年が異なることもあります。
その場合は、許可通知書に記載された内容に従い、それぞれを分けて表示した方が明確です。
複数の許可がある場合ほど、番号を自己判断でまとめず、最新の許可通知書を確認して記載しましょう。
許可更新後は名刺の表記も修正する
建設業許可の有効期間は、許可を受けた日から5年間です。
許可を継続するためには、有効期間が満了する前に更新申請を行う必要があります。
更新後は、許可番号のうち「般-6」「特-6」などの許可年を示す部分が変わります。
末尾の許可番号が同じでも、表示全体としては新しい許可情報に修正しなければなりません。
更新後に確認したい媒体には、次のようなものがあります。
- 名刺
- 建設業許可票
- ホームページ
- 会社案内
- パンフレット
- 見積書・請求書のひな形
- 工事請負契約書のひな形
- メールの署名
- 元請へ提出する会社情報
- 協力会社登録情報
特に名刺や会社案内は、更新前に大量に印刷していると、古い許可情報のまま使用し続けてしまうことがあります。
許可更新の時期が近い場合は、新しい名刺を大量に発注する前に、更新後の表記へ切り替える時期を検討した方がよいでしょう。
業種追加の申請中に取得済みと表示してよいか
新しい工事業種の許可を申請していても、許可が下りる前に「許可取得済み」と表示することは避けるべきです。
たとえば、塗装工事業の許可を持つ会社が防水工事業の追加申請を行っている場合、許可通知を受ける前から名刺に「防水工事業許可」と記載すると、すでに許可を取得していると誤解される可能性があります。
業種追加の申請をしたからといって、必ず許可されるとは限りません。
審査中に確認や補正が必要となる場合もあります。
名刺やホームページへ新しい許可業種を掲載するのは、原則として許可通知を受け、正式な許可内容を確認してからにしましょう。
これから建設業許可を新規取得する場合も同様です。
申請準備中や審査中の段階で、許可番号を持っているように見える表示をするのではなく、許可取得後に正式な情報を反映することが大切です。
ホームページ・会社案内・見積書にも表示する場合
建設業許可番号は、名刺以外の媒体にも表示できます。
ホームページでは、会社概要、事業案内、許可・資格の紹介ページ、フッターなどに記載する方法があります。
会社案内やパンフレットでは、許可番号と許可業種を事業内容の近くに記載すると、対応できる工事を説明しやすくなります。
見積書、注文請書、工事請負契約書、請求書などに許可番号を記載している会社もあります。
ただし、名刺だけを最新情報に修正し、ホームページや書類のひな形に古い情報が残っていると、取引先から確認を求められることがあります。
媒体によって異なる許可情報が表示されていると、許可が現在も有効なのか分かりにくくなるためです。
許可更新、業種追加、商号変更、所在地変更などがあった場合は、対外的に使用している媒体をまとめて確認しましょう。
名刺への記載と建設業許可票の違い
名刺への建設業許可番号の記載は任意ですが、建設業許可票は法令に基づく標識です。
建設業許可を受けた事業者は、営業所ごとに、公衆の見やすい場所へ所定事項を記載した標識を掲示する必要があります。
また、発注者から直接工事を請け負った建設業者は、対象となる工事現場にも現場用の標識を掲示します。
営業所用の許可票には、商号・名称、代表者氏名、一般・特定の別、許可を受けた建設業、許可番号、許可年月日などを記載します。
工事現場用の標識では、許可情報に加えて、主任技術者または監理技術者など、現場に関する情報も必要になります。
営業所用と工事現場用では、記載内容や用途が異なります。
いわゆる「金看板」と呼ばれることがありますが、金色の素材で作らなければならないという意味ではありません。
名刺に許可番号を書いたからといって、営業所の建設業許可票を省略できるわけでもありません。
名刺は営業・信用のための任意表示、建設業許可票は法令上の標識として分けて考えましょう。
名刺を印刷する前に確認すべきこと
建設業許可番号を入れた名刺を印刷する前に、次の項目を確認しましょう。
- 許可行政庁が正しいか
- 知事許可と大臣許可を間違えていないか
- 一般・特定の別が正しいか
- 最新の許可年になっているか
- 許可番号に誤りがないか
- 記載する許可業種を実際に取得しているか
- 更新期限を過ぎていないか
- 業種追加が正式に許可されているか
- 商号や所在地などの変更手続きが済んでいるか
- ホームページや会社案内の表記と一致しているか
最も確実なのは、最新の許可通知書や許可証明書と照合することです。
以前の名刺やホームページだけを見て転記すると、更新前の情報をそのまま使ってしまう可能性があります。
また、名刺へ記載したい工事業種が現在の許可に含まれていない場合は、業種追加が必要になることがあります。
元請から許可番号を求められたものの、必要な業種を取得しているか分からない場合は、工事内容と現在の許可業種を確認することが大切です。
まとめ|許可通知書どおり正確に記載する
建設業許可番号を名刺に記載することは、法律上の義務ではありません。
しかし、名刺に許可番号を記載しておけば、元請会社や発注者に対して、許可を取得している事業者であることを分かりやすく伝えられます。
名刺には、次のような形で記載するのが基本です。
愛知県知事 許可(般-6)第123456号
許可業種も伝えたい場合は、許可番号の下に、実際に許可を受けている建設業の種類を記載します。
重要なのは、最新の許可通知書に記載された情報を正確に転記することです。
更新後に古い許可年を使い続けることや、許可を受けていない業種を取得済みのように表示することは避けなければなりません。
名刺だけでなく、ホームページ、会社案内、見積書、契約書、メール署名、元請提出資料などの表記も統一しておきましょう。
「元請から建設業許可を取るように言われた」
「名刺に載せたい業種の許可を持っているか分からない」
「新しい工事を受注するために業種追加が必要か確認したい」
このような場合は、名刺を作成する前に、現在の許可内容と予定する工事を整理することが大切です。
建設業許可は業種ごとに取得するため、請け負いたい工事と許可業種が一致しているかを確認し、必要に応じて新規申請や業種追加を検討しましょう。
建設業許可の取得・更新をお考えの方へ
「自社でも許可が取れる?」という段階から
ご相談いただけます
建設業許可は、経管・専任技術者・財産要件・営業所要件など、
申請前に確認すべき要件があります。
書類がすべて揃っていない段階でも、現在の状況から申請可能性と必要な手続きを整理します。
※申請手数料・証明書取得費用等の実費は別途必要です。 正式な費用は、申請内容や現在の状況を確認したうえで事前にお見積もりします。
ご相談のみでも問題ありません。現在の状況を確認したうえで、申請可能性・必要な手続き・費用をご案内します。
ご相談から建設業許可申請まで
取得したい許可、工事内容、会社の状況、経管・専任技術者の候補者などを確認します。
経管・専任技術者・財産要件・営業所要件などを確認し、申請可能性と正式な費用をご案内します。
証明資料を整理し、建設業許可申請に必要な書類を作成します。
行政庁への申請・補正対応を進め、許可後の更新や事業年度終了届などについてもご案内します。
※許可要件や必要となる証明資料は、会社・個人の状況、取得する業種、これまでの経験等によって異なります。 現在の状況を確認したうえで、対応可能な範囲と必要な手続きをご案内します。


