建設業許可の初回相談で伝えるべきことを解説します。元請から許可を求められた理由、取得したい許可業種、工事内容、経管・常勤役員等、専任技術者・営業所技術者等、財産的基礎、社会保険、営業所、必要書類、急ぎの期限など、相談前に整理しておくとよいポイントを説明します。
建設業許可を検討中の方へ
自社で建設業許可が取れるか不安な段階でも、ご相談いただけます。
「元請から許可を取るよう言われた」「500万円以上の工事を受けたい」「経管・専技の要件が不安」など、状況に応じて必要な手続きを整理します。
新規申請・更新・業種追加・事業年度終了届について、まずは現在の状況を確認したうえでご案内します。
※ご相談のみでも問題ありません。要件確認・費用の目安・今後の進め方をご案内します。
建設業許可の初回相談で伝えるべきこと
建設業許可を取りたいと思ったとき、初回相談で何を伝えればよいのか迷う方は多いです。
「まだ書類がそろっていない」
「自社で許可が取れるか分からない」
「どの業種を取ればよいか分からない」
「元請から急に許可を取るように言われた」
このような状態で相談してもよいのか、不安に感じる方もいると思います。
結論として、初回相談の段階で、すべての資料が完璧にそろっている必要はありません。
むしろ、初回相談では、現在の状況を整理し、申請できる可能性があるか、どの要件に不安があるか、どの資料を集めるべきかを確認することが大切です。
建設業許可では、経管、現在の制度でいう常勤役員等。
専任技術者、現在の制度でいう営業所技術者等。
財産的基礎。
社会保険。
営業所の実態。
取得したい許可業種。
欠格要件。
これらを確認する必要があります。
初回相談で必要な情報をある程度伝えられると、要件確認、見積もり、必要書類の案内、申請までのスケジュールがスムーズになります。
この記事では、建設業許可の初回相談で伝えるべきこと、用意しておくとよい資料、まだ情報がそろっていない場合の相談の進め方を解説します。
初回相談では完璧な資料がなくても大丈夫
建設業許可の初回相談では、完璧な資料がなくても大丈夫です。
もちろん、資料が多いほど判断しやすくなります。
しかし、最初から登記簿、決算書、資格証、請求書、工事写真、社会保険資料、営業所写真などをすべてそろえて相談しなければならないわけではありません。
初回相談で大切なのは、次のような基本情報を共有することです。
・法人か個人事業主か
・初めての申請か、業種追加か、更新か
・なぜ建設業許可が必要になったのか
・現在どのような工事をしているのか
・今後どのような工事を受けたいのか
・元請から何を求められているのか
・経管候補者は誰か
・専任技術者候補者は誰か
・資格者がいるか
・過去の工事資料が残っているか
・営業所として使う場所はどこか
・社会保険に加入しているか
・いつまでに許可が必要か
このような情報が分かれば、まず大まかな確認ができます。
そのうえで、足りない資料や追加で確認すべき点を整理していきます。
初回相談の段階で、「分からない」と伝えても問題ありません。
たとえば、許可業種が分からない場合は、工事内容から整理できます。
専任技術者に資格がない場合は、実務経験で確認できるかを見ます。
過去の資料が少ない場合は、請求書、注文書、工事写真、入金記録など、使えそうな資料を一緒に確認します。
最初から完璧に準備しようとして相談が遅れるよりも、分かる範囲で早めに相談した方が、申請までの道筋を整理しやすくなります。
まず許可が必要になった理由を伝える
建設業許可の初回相談では、まず「なぜ許可が必要になったのか」を伝えることが大切です。
理由によって、確認すべき内容や優先順位が変わるからです。
よくある理由は、次のとおりです。
・元請から建設業許可を取るように言われた
・協力会社登録で許可番号が必要になった
・500万円以上の工事を受ける予定がある
・安全書類やグリーンサイトで許可情報を求められた
・取引継続の条件として許可取得を求められた
・今後、元請として大きな工事を受けたい
・公共工事や入札を目指したい
・法人化をきっかけに許可を取りたい
・無許可工事にならないか不安
元請から求められている場合は、元請が何を求めているのかを確認する必要があります。
単に「許可を取ってください」と言われているだけでは、必要な許可業種や期限が分からないことがあります。
確認したいのは、次のような点です。
・どの工事について許可が必要なのか
・どの許可業種を求められているのか
・いつまでに許可番号が必要なのか
・申請中でもよいのか
・許可通知書の提出が必要なのか
・協力会社登録の締切があるのか
元請から届いたメール、LINE、協力会社登録の案内、安全書類の提出依頼などがあれば、初回相談時に共有すると判断しやすくなります。
500万円以上の工事を受けたい場合は、工事内容、見積金額、契約予定日も重要です。
許可が必要な工事を、許可がない状態で請け負うことは避けなければなりません。
初回相談では、まず許可が必要になった背景を正確に伝えましょう。
現在の工事内容と今後受けたい工事を伝える
建設業許可の初回相談では、現在の工事内容と、今後受けたい工事内容を伝えることも重要です。
なぜなら、建設業許可は業種ごとの許可だからです。
1つ許可を取れば、すべての工事に対応できるわけではありません。
たとえば、次のような業種があります。
・塗装工事業
・防水工事業
・内装仕上工事業
・とび・土工工事業
・管工事業
・電気工事業
・屋根工事業
・大工工事業
・解体工事業
・舗装工事業
・タイル・れんが・ブロック工事業
・造園工事業
・建築一式工事業
相談時には、「リフォームをしています」「外構工事をしています」だけでなく、実際の作業内容まで伝えると判断しやすくなります。
たとえば、リフォーム工事といっても、内装仕上、塗装、防水、大工、管、電気などが含まれることがあります。
外構工事といっても、とび・土工、舗装、タイル・れんが・ブロック、造園などが関係することがあります。
「改修工事」「原状回復工事」「修繕工事」「工事一式」といった表現だけでは、許可業種が分かりにくい場合があります。
そのため、初回相談では、次のような内容を伝えるとよいです。
・主に請け負っている工事
・下請として行っている工事
・元請として行っている工事
・今後受けたい工事
・500万円以上になりそうな工事
・元請から求められている業種
・過去の見積書や請求書に書いている工事名
・工事写真で確認できる作業内容
取得する業種を間違えると、許可を取っても実際に必要な工事に合わない可能性があります。
初回相談では、工事内容と許可業種を一緒に整理することが大切です。
経管・常勤役員等の候補者を伝える
建設業許可の初回相談では、経管、現在の制度でいう常勤役員等の候補者を伝える必要があります。
経管は、建設業の経営業務を適正に管理できる体制があるかを見る要件です。
法人の場合は、常勤役員等のうち1人について、建設業に関する一定の経営経験などを確認します。
個人事業主の場合は、本人または支配人について確認します。
初回相談では、次のような情報を伝えるとよいです。
・経管候補者は誰か
・代表者の建設業経験は何年あるか
・法人役員としての経験があるか
・個人事業主として建設業を営んでいたか
・過去に建設業を営む会社で役員だったか
・支店長や営業所長としての経験があるか
・役員になる前の経験を使いたいのか
・家族会社での経験があるか
・現在、申請会社で常勤しているか
・他社勤務や他社役員があるか
経管で大切なのは、単に建設業界に長くいたことではありません。
建設業の経営業務を管理していた経験を説明できるかが重要です。
たとえば、見積り、契約、請求、資金管理、下請対応、取引先対応など、建設業の経営に関わっていたかを確認します。
また、経験があるだけではなく、資料で確認できるかも重要です。
確認資料としては、次のようなものがあります。
・履歴事項全部証明書
・閉鎖事項証明書
・過去の会社の登記簿
・確定申告書
・青色申告決算書
・請求書
・注文書
・契約書
・入金記録
・工事経歴資料
・役員報酬資料
・社会保険資料
・住民税資料
初回相談の時点では、これらがすべてそろっていなくても問題ありません。
ただし、どの人の、どの期間の、どの経験を使えそうかを伝えることで、申請可能性を判断しやすくなります。
専任技術者・営業所技術者等の候補者を伝える
建設業許可の初回相談では、専任技術者、現在の制度でいう営業所技術者等の候補者についても伝える必要があります。
専任技術者は、取得したい許可業種に対応する資格または実務経験を持つ人を、営業所に常勤・専任で置く要件です。
初回相談では、次のような情報を伝えるとよいです。
・専任技術者候補者は誰か
・役員か従業員か
・資格を持っているか
・資格証や合格証明書があるか
・その資格でどの業種を取りたいのか
・資格がない場合、実務経験は何年あるか
・前職での経験を使う必要があるか
・過去の工事資料が残っているか
・現在、営業所に常勤しているか
・他社勤務や他社の専任技術者登録がないか
資格で確認できる場合は、資格証や合格証明書があると判断しやすくなります。
ただし、資格があるからといって、すべての許可業種に使えるわけではありません。
取得したい業種に対応しているかを確認する必要があります。
資格がない場合は、10年実務経験などで確認できる可能性があります。
この場合は、経験年数だけでなく、取得したい許可業種に対応する工事経験かどうかが重要です。
「建設業に10年いた」
「現場経験が10年以上ある」
というだけでは足りない場合があります。
塗装工事業を取りたいなら塗装工事の経験。
防水工事業を取りたいなら防水工事の経験。
内装仕上工事業を取りたいなら内装仕上工事の経験。
このように、業種と工事内容を合わせて確認します。
実務経験の資料としては、請求書、注文書、契約書、見積書、工事写真、工事台帳、入金記録、前職証明、在籍資料などが関係します。
また、外注の職人や知人の資格者を名義だけ借りることはできません。
専任技術者は、申請会社の営業所に常勤・専任で勤務している必要があります。
初回相談では、資格、実務経験、現在の勤務実態を分けて伝えることが大切です。
財産的基礎・社会保険・営業所の状況を伝える
建設業許可の初回相談では、財産的基礎、社会保険、営業所の状況も伝えましょう。
まず、財産的基礎です。
一般建設業では、自己資本が500万円以上あること、または500万円以上の資金調達能力があることなどを確認します。
初回相談では、次のような内容を伝えるとよいです。
・直近の決算書があるか
・自己資本が500万円以上ありそうか
・残高証明書で確認する必要がありそうか
・法人設立直後か
・個人事業主か
・赤字決算になっていないか
・金融機関からの融資予定があるか
次に、社会保険です。
建設業許可では、適切な社会保険に加入しているかを確認します。
主に、健康保険、厚生年金保険、雇用保険です。
初回相談では、次の内容を伝えるとよいです。
・法人か個人事業主か
・従業員を雇っているか
・健康保険・厚生年金に加入しているか
・雇用保険の対象者がいるか
・雇用保険に加入しているか
・建設国保に加入しているか
・社会保険資料が手元にあるか
・加入手続き中か未加入か
社会保険は、加入義務があるのに未加入の場合、申請前に整理が必要になることがあります。
次に、営業所です。
建設業許可の営業所は、単なる住所ではありません。
建設工事の見積り、契約、請求、取引先対応、書類管理を行う実体のある場所である必要があります。
初回相談では、次の内容を伝えるとよいです。
・営業所は自宅か賃貸事務所か
・賃貸借契約書があるか
・事務所利用が認められているか
・代表者個人名義の契約か、法人名義の契約か
・使用承諾書が必要になりそうか
・机、電話、PC、書類棚があるか
・営業所写真を撮れる状態か
・シェアオフィスやバーチャルオフィスではないか
財産、社会保険、営業所は、後回しにすると申請直前で止まりやすい部分です。
初回相談の段階で、分かる範囲で伝えておくと安心です。
急ぎの期限や元請からの案内を共有する
建設業許可の初回相談では、急ぎの期限があるかどうかも必ず伝えましょう。
建設業許可は、相談したその日に許可番号が出るものではありません。
要件確認、資料収集、申請書作成、申請、審査という流れがあります。
そのため、いつまでに許可が必要なのかによって、進め方が変わります。
急ぎの場合に伝えるべき内容は、次のとおりです。
・いつまでに許可番号が必要か
・いつまでに申請したいのか
・元請から提出期限を指定されているか
・協力会社登録の締切があるか
・契約予定日が決まっているか
・500万円以上の工事を受ける予定日があるか
・申請中でもよいのか
・許可通知書の提出が必要なのか
特に、元請から許可取得を求められている場合は、元請からの案内を共有することが重要です。
口頭で「許可を取って」と言われただけなのか。
メールで提出期限が書かれているのか。
協力会社登録の画面で許可番号の入力を求められているのか。
安全書類で許可情報が必要なのか。
この違いによって、対応の優先順位が変わることがあります。
場合によっては、許可番号そのものが必要なのか、申請予定や申請中であることを伝えればよいのかを確認する必要があります。
急ぎの場合ほど、最初に期限と目的を明確にしておくことが大切です。
ただし、急いでいるからといって、要件確認や資料確認を省略することはできません。
早く進めるためには、必要な確認を飛ばすのではなく、優先順位をつけて進めることが重要です。
初回相談で用意しておくとよい資料
建設業許可の初回相談では、すべての資料を完璧にそろえる必要はありません。
ただし、手元にある資料を共有できると、要件確認が進みやすくなります。
用意しておくとよい資料は、次のとおりです。
・履歴事項全部証明書
・定款
・直近の決算書
・法人税申告書控え
・確定申告書控え
・青色申告決算書
・資格証
・合格証明書
・請求書
・注文書
・契約書
・見積書
・工事写真
・工事台帳
・入金記録
・社会保険資料
・雇用保険資料
・営業所の賃貸借契約書
・営業所写真
・元請からの案内文
・協力会社登録で求められている資料
・補正指示がある場合はその内容
特に重要なのは、経管候補者と専任技術者候補者に関する資料です。
経管では、代表者や役員の建設業経営経験を確認します。
法人役員経験、個人事業主経験、前職経験など、どの経験を使うのかによって必要資料が変わります。
専任技術者では、資格で確認できるのか、実務経験で確認するのかを整理します。
資格がない場合は、過去の工事資料が重要です。
また、元請から建設業許可を求められている場合は、元請からのメールや案内文があると、許可業種や期限を確認しやすくなります。
資料が不足している段階でも相談は可能です。
初回相談では、足りない資料を確認することも重要な目的です。
手元にあるものだけでも共有し、何を追加で集めるべきかを整理しましょう。
まとめ
建設業許可の初回相談では、すべての資料を完璧にそろえる必要はありません。
大切なのは、現在の状況を分かる範囲で伝え、申請できる可能性や不足している資料を整理することです。
まず伝えるべきなのは、なぜ建設業許可が必要になったのかです。
元請から求められているのか、500万円以上の工事を受けたいのか、協力会社登録で必要なのか、公共工事を目指しているのかによって、確認すべき内容が変わります。
次に、現在の工事内容と今後受けたい工事内容を伝えましょう。
建設業許可は業種ごとの許可です。
リフォーム工事、外構工事、改修工事などの表現だけでは業種が分かりにくいことがあります。
見積書、請求書、注文書、工事写真などをもとに、実際の工事内容を整理します。
経管、現在の制度でいう常勤役員等については、候補者の経営経験、役員経験、個人事業主経験、現在の常勤性を伝えます。
専任技術者、現在の制度でいう営業所技術者等については、資格の有無、実務経験、前職経験、現在の勤務実態を伝えます。
財産的基礎、社会保険、営業所の状況も、初回相談で分かる範囲で伝えておくと安心です。
決算書、残高証明書、社会保険資料、雇用保険資料、賃貸借契約書、営業所写真などが関係します。
また、急ぎの期限がある場合は必ず伝えましょう。
元請からの提出期限、協力会社登録の締切、契約予定日、許可番号が必要な時期によって、進め方が変わります。
「建設業許可の初回相談で何を伝えればよいか分からない」
「まだ資料がそろっていない」
「元請から許可を求められたが、何から話せばよいか分からない」
「自社で許可が取れるか確認したい」
「経管や専任技術者に不安がある」
このような場合でも、まずは分かる範囲で相談できます。
建設業許可は、初回相談の段階から、許可業種、経管、専任技術者、財産的基礎、社会保険、営業所、必要書類を順番に整理して進めることができます。
許可取得を検討している方は、許可が必要になった理由、現在の工事内容、取得したい許可業種、経管・専任技術者候補者、手元資料、必要な期限を早めに整理し、申請可能性や不足している資料を確認しておくと安心です。
ご相談から申請までの流れ
建設業許可は、経管・専任技術者・財産要件・営業所要件などを確認したうえで進める必要があります。
書類がすべて揃っていない段階でも、まずは現在の状況を確認し、必要な手続きと費用の目安をご案内します。
無料相談・状況確認
取得したい許可の種類、工事内容、会社の状況、経管・専任技術者の候補者などを確認します。
許可要件の確認
経管、専任技術者、財産要件、社会保険、営業所要件などを確認し、申請可能性を整理します。
お見積もり・正式依頼
必要な手続きと費用をご案内し、内容にご納得いただいた場合に正式にご依頼いただきます。
必要書類の収集・整理
登記事項証明書、納税証明書、残高証明書、資格証、請求書・契約書等の証明資料を整理します。
申請書類の作成
建設業許可申請書、工事経歴書、直前3年の施工金額、経管・専技関係書類などを作成します。
申請・補正対応
申請後、行政庁から確認や補正があった場合も、対応可能な範囲で手続きを進めます。
許可通知・許可取得後のご案内
許可取得後は、更新、決算変更届、変更届など、許可を維持するために必要な手続きもご案内します。
建設業許可の取得・更新でお困りの方へ
「自社でも許可が取れるのか知りたい」「経管・専技の要件が不安」という段階でも構いません。
建設業許可の新規申請・更新・業種追加・事業年度終了届について、
現在の状況を確認したうえで、必要な手続きと費用の目安をご案内します。
新規申請(知事許可)
99,000円~(税込)
更新・業種追加
88,000円~(税込)
事業年度終了届
44,000円~(税込)
※申請手数料・証明書取得費用等の実費は別途。正式な費用は事前にお見積もりします。
許可が取れるか不安な段階でも、まずは要件確認からご相談いただけます。
※ご相談のみでも問題ありません。現在の状況をお伺いしたうえで、進め方をご案内します。


