退職後に必要な手続き一覧｜健康保険・離職票・失業保険はどうする？行政書士が徹底解説

1. 任意継続被保険者になる
   退職した会社の健康保険を、最長2年間「任意継続」できる制度。
   
   • 退職日の翌日から20日以内に申請
   • 保険料は全額自己負担（現役時代の約2倍）
   • 扶養家族が多い方におすすめ
2. 国民健康保険に加入
   居住地の市区町村役所で手続き。
   
   • 退職日の翌日から14日以内に申請
   • 保険料は前年の収入で決まる（任意継続より安い場合も）
   • 世帯全員分をまとめて支払い
3. 配偶者の扶養に入る
   配偶者が会社員の場合、その健康保険の「扶養」になる選択肢も。
   
   • 年収130万円未満などの条件あり
   • 保険料負担が0円になる可能性も
   • 加入申請は配偶者の勤務先経由で

どの選択肢が最適かは、家族構成・収入・次の就職予定によって異なります。複数見積もり・試算して比較するのがおすすめです。

• 退職日の翌日から14日以内に住所地の市区町村役所で手続き
• 第1号被保険者として国民年金に加入
• 納付が難しい場合は「免除申請」や「猶予」も検討可能

年金手続きをしないと「未納」扱いになり、将来の年金受給に大きく影響します。忘れずに対応しましょう。

• 離職票はハローワークで失業保険申請に必須の書類
• 退職後、会社から自宅に郵送される（通常1週間〜10日ほど）
• 内容（退職理由・離職日など）に誤りがないか必ずチェック
• 届かない場合は会社に再発行を依頼

退職代行を利用した場合も、原則会社から発行されます。ただし、退職理由の記載に齟齬があると失業保険の給付条件に影響するので注意が必要です。

• 離職票（1・2）
• 本人確認書類（マイナンバーカード・運転免許証等）
• 証明写真（3cm×2.5cm）
• 印鑑・通帳（振込先確認用）

1. ハローワークで求職申し込み
2. 7日間の待機期間
3. 自己都合退職は原則1ヶ月の給付制限（会社都合なら即給付も）
4. 受給開始。原則月1回の認定日あり

• 「会社都合」「正当な理由」が認められると待機期間のみで受給可
• 退職代行利用でも、パワハラ・過重労働等が認められれば「正当な理由」となることも

退職理由がトラブル原因の場合は証拠（診断書・メモ等）を保存しておきましょう。申請時に有利になります。

• 住民税は前年度の所得に基づき課税される
• 退職後は「普通徴収」（自宅に納付書が届く）へ切り替わる
• 支払い忘れに注意。滞納すると延滞金が発生
• 所得税については、年末調整が受けられない場合、確定申告が必要

年末調整を受けていない・2カ所以上で働いた場合などは、確定申告も忘れずに行いましょう。

• 源泉徴収票の受け取り：確定申告・次の就職先提出に必要
• 厚生年金基金・企業年金の確認：加入していた場合は個別で確認・手続き
• 資格喪失証明書の提出：配偶者の扶養や保険加入で求められる場合あり
• 住宅ローン・クレジットカード等の引き落とし口座変更：口座残高に注意

手続き一覧表やチェックリストを活用すると漏れなく管理できます。不明な点は各窓口や専門家に相談しましょう。

• Q. 退職後の健康保険はいつまで使える？
  A. 原則、退職日の翌日から「資格喪失」となります。任意継続や国民健康保険など、手続き完了までは無保険状態にならないようご注意ください。
• Q. 離職票が届かないときは？
  A. 会社に確認し、再発行を依頼しましょう。万一対応が悪い場合はハローワークに相談を。
• Q. 退職代行を使ったら離職票や証明書がもらえない？
  A. 原則もらえます。郵送先など希望があればお伝えください。
• Q. 失業保険はすぐにもらえる？
  A. 原則は7日間の待機＋自己都合の場合1ヶ月の給付制限あり。特定理由（会社都合やハラスメント等）なら制限が免除されることもあります。