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既存の建設業許可だけで新しい工事を請けてよい?業種追加が必要なケース

建設業許可を取得した後、取引先からこれまでと異なる工事を依頼されたり、事業拡大に伴って新しい種類の工事を扱ったりすることがあります。

このとき問題になるのが、現在持っている建設業許可だけで、その工事を請け負ってよいのかという点です。

建設業許可は会社単位ですべての工事を許可する制度ではなく、工事の種類ごとに取得します。そのため、すでに許可業者であっても、現在の許可業種に含まれない工事については、別の業種を追加しなければならない可能性があります。

一方、新しい工事が軽微な建設工事に該当する場合や、許可を持っている工事に附帯する工事である場合は、別業種の許可がなくても請け負えることがあります。

見積書や契約書を作成する前に、工事内容、請負金額、現在の許可業種を整理して判断することが重要です。

新しい種類の工事を受注予定の方へ

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現在の許可業種、工事内容、請負金額を確認し、
既存許可で対応できるか、業種追加が必要かを整理します。

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既存許可で新しい工事を請けられるかは業種と金額で判断する


現在の許可で新しい工事を請けられるか判断するときは、主に次の点を確認します。

  • 新しく請ける工事の具体的な施工内容
  • その工事に対応する建設業許可の業種
  • 現在取得している許可業種
  • 1件当たりの請負金額
  • 主たる工事なのか附帯工事なのか
  • 元請として発注者から直接請け負うのか
  • 工事の一部を下請業者へ発注するのか

「建設業許可を持っているから大丈夫」と会社全体で判断するのではなく、その工事に対応した業種の許可があるかを確認しなければなりません。

また、見積書に記載された工事名だけで許可業種が決まるとは限りません。名称ではなく、実際にどのような作業を請け負うのかによって判断します。

建設業許可は工事の種類ごとに分かれている


建設業許可は、土木一式工事と建築一式工事の2つの一式工事、27種類の専門工事を合わせた29業種に分かれています。

例えば、塗装工事業の許可を持っている会社が、新しく防水工事を請け負う場合、塗装工事業の許可によって当然に防水工事まで請けられるわけではありません。

同様に、内装仕上工事業の許可を持っていても、電気設備の設置を中心とする工事を請け負うのであれば、電気工事業の許可が問題になります。

事業者側では同じ分野の工事と考えていても、建設業許可上は別の業種に区分されることがあります。

新しい工事の相談を受けた場合は、まず現在の許可通知書や許可証明書を確認し、自社が取得している業種を正確に把握しましょう。

一式工事業の許可があっても専門工事を自由に請けられるわけではない


よくある誤解の一つが、土木一式工事業や建築一式工事業の許可を持っていれば、すべての専門工事を請けられるというものです。

一式工事は、複数の専門工事を組み合わせ、総合的な企画、指導、調整のもとで工作物や建築物を完成させる工事です。専門工事をすべて含む上位の許可というわけではありません。

例えば、建築一式工事業の許可を持つ会社が、内装工事だけを独立して請け負う場合、その工事は建築一式工事ではなく、内装仕上工事に該当する可能性があります。

その内装工事の請負金額が税込500万円以上になるのであれば、原則として内装仕上工事業の許可が必要です。

土木一式工事業の許可を持つ会社が、舗装工事だけを独立して請け負う場合も同様です。一定金額以上の舗装工事を請けるのであれば、舗装工事業の許可が問題になります。

軽微な建設工事であれば別業種でも請けられる場合がある


現在持っていない業種の工事であっても、その工事が「軽微な建設工事」に該当する場合は、建設業許可がなくても請け負えることがあります。

建築一式工事以外の専門工事については、1件の請負代金が税込500万円未満であれば、原則として軽微な建設工事に該当します。

建築一式工事については、次のいずれかに該当する工事が対象です。

  • 1件の請負代金が税込1,500万円未満の工事
  • 延べ面積150平方メートル未満の木造住宅工事

したがって、現在は塗装工事業の許可しか持っていない会社でも、税込500万円未満の内装仕上工事を請けられる場合があります。

ただし、今後も同じ種類の工事を継続して受注する予定がある場合や、近いうちに税込500万円以上の工事を受注する可能性がある場合は、早めに業種追加を検討する意味があります。

法律上は許可が不要な規模であっても、元請や取引先が該当業種の許可を取引条件としていることもあります。将来の受注範囲まで考えて判断することが大切です。

主たる工事に含まれる附帯工事として請けられる場合


許可を持っている業種の工事を請け負う際に、それと一体となった別業種の工事が含まれることがあります。

例えば、主たる工事を施工するために必要となる準備工事や、主たる工事の機能を完成させるために必要となる従たる工事です。このような工事は「附帯工事」に該当し、別業種の許可がなくても主たる工事と合わせて請け負える可能性があります。

ただし、別業種の工事が同じ契約に含まれていれば、必ず附帯工事になるわけではありません。

附帯工事に該当するかどうかは、主たる工事との一体性、工事の目的、工事金額の割合、実際の施工内容などから判断します。

新しい工事を単独で請け負う場合や、別業種の工事が契約の中心となっている場合は、附帯工事として扱うことが難しくなります。

また、附帯工事として請け負える場合でも、施工に必要な技術者の配置や、該当業種の許可を持つ建設業者への下請発注が必要になることがあります。請負の可否と施工体制の両方を確認しましょう。

許可業種の判断が難しい工事もある


建設工事のなかには、名称だけでは該当業種を判断しにくいものがあります。

例えば、鉄骨に関する工事では、鉄骨の製作・加工から組立てまでを一貫して請け負う場合と、加工済みの鉄骨を現場で組み立てる場合とで、鋼構造物工事と、とび・土工・コンクリート工事の区分が問題になります。

太陽光発電設備に関する工事も、通常の設備設置であれば電気工事、屋根一体型の太陽光パネルを施工する場合は屋根工事に該当する可能性があります。

このほかにも、次のような工事は区分の確認が必要です。

  • 管工事と機械器具設置工事
  • 屋根工事と板金工事
  • 左官工事と防水工事
  • 塗装工事と防水工事
  • 土木一式工事と水道施設工事
  • とび・土工・コンクリート工事と石工事

見積書に「設備工事」「改修工事」「外構工事」などと記載されているだけでは、必要な許可業種を判断できないことがあります。

具体的な作業内容、使用する材料、施工方法、自社が担当する範囲まで整理する必要があります。

請負金額を判断するときの注意点


専門工事が税込500万円未満かどうかを判断するときは、契約書に記載する金額だけを見ればよいとは限りません。

材料を注文者から支給される場合は、その材料の市場価格や運送費を請負代金に加えて判断することがあります。

また、同一の工事について、正当な理由なく複数の契約に分割して、それぞれを税込500万円未満にしても、許可が不要になるわけではありません。複数の契約を合計して判断される可能性があります。

追加工事が発生し、最終的な請負金額が税込500万円以上になる場合も注意が必要です。

当初の見積金額だけで判断せず、支給材、追加工事、関連する契約を含めて確認しておくことが重要です。

新しい工事を元請として受注する場合の確認事項


新しい工事を発注者から直接請け負い、その一部を下請業者へ発注する場合は、必要な許可業種に加えて、一般建設業と特定建設業の区分も確認します。

発注者から直接請け負った1件の工事について、下請業者へ発注する工事代金の合計額が一定額以上になる場合は、特定建設業の許可が必要です。

現在持っている一般建設業許可で請けられるかどうかは、元請として請ける工事の総額だけではなく、下請契約の総額によって判断します。

一方、下請業者として工事を請ける場合には、この特定建設業に関する下請代金の制限はありません。ただし、その工事に対応する業種の許可が必要かどうかは別途確認が必要です。

新しい事業分野へ進出するときは、許可業種だけでなく、自社施工と下請発注の範囲も整理しましょう。

業種追加を検討する場合に確認する要件


現在の許可では新しい工事に対応できず、その工事が軽微な建設工事や附帯工事にも該当しない場合は、業種追加を検討します。

業種追加では、特に新しい業種に対応できる営業所技術者等がいるかどうかが重要です。

営業所技術者等の要件は、追加する業種に対応した国家資格、一定の学歴と実務経験、所定の年数の実務経験などによって確認します。

現在、ほかの業種を担当している営業所技術者等が、追加業種にも対応できる資格を持っていれば、同じ営業所で複数業種を担当できる可能性があります。

実務経験によって要件を満たす場合は、経験年数だけでなく、その期間に該当業種の工事を行っていたことを契約書、注文書、請求書などで確認できるかがポイントです。

あわせて、次の事項も確認します。

  • 現在の建設業許可の有効期限
  • 決算変更届の提出状況
  • 役員や営業所などの変更届
  • 常勤役員等の在籍状況
  • 営業所技術者等の資格と常勤性
  • 社会保険の加入状況
  • 一般建設業と特定建設業の区分

業種追加の申請をしただけでは、その業種の許可を取得したことにはなりません。必要な許可を受ける前に、許可が必要な規模の工事を請け負わないよう、受注予定と申請時期を調整する必要があります。

新しい工事の相談を受けた段階で、見積書、仕様書、図面、現在の許可通知書などを確認すれば、必要な許可業種と業種追加の可能性を整理できます。

まとめ


すでに建設業許可を持っていても、その許可だけですべての建設工事を請けられるわけではありません。

新しい工事を請ける場合は、実際の施工内容に対応する許可業種を確認し、現在持っている許可で対応できるか判断します。

現在の許可業種に含まれない場合でも、税込500万円未満の専門工事など、軽微な建設工事であれば請けられることがあります。また、許可業種の工事に附帯する工事として請けられる可能性もあります。

一方、別業種の工事を独立して一定金額以上で請ける場合は、原則として業種追加が必要です。

坂下行政書士事務所では、現在の許可内容と新しく受注する工事の内容を確認し、既存許可で対応できるのか、業種追加が必要なのかを整理します。

「見積りを出す前に許可の必要性を確認したい」「工事の業種区分が分からない」「追加できる資格者がいるか確認したい」という段階からご相談いただけます。

現在の許可で対応できるか確認したい方へ

必要な許可業種と業種追加の可能性を確認します

見積書や工事資料を確認し、新しい工事に必要な許可業種、
軽微な工事・附帯工事への該当性、営業所技術者等の要件を整理します。

行政書士費用の目安 新規申請 99,000円~更新・業種追加 88,000円~ 事業年度終了届 44,000円~/税込・申請手数料等別
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ご相談から建設業許可申請まで

1
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工事内容、会社の状況、役員や技術者の経験などを確認し、正式な費用をご案内します。

2
必要書類の収集・申請書類作成

必要な証明資料をご案内し、内容を確認しながら申請書類を作成します。

3
申請・補正対応・許可後のご案内

行政庁への申請と補正対応を進め、許可後に必要な届出についてもご案内します。

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