メールやLINEのやり取りしかない場合に、内容証明で未払い請求をする際の注意点を解説します。契約書がない取引、口約束やチャットだけで発注を受けた取引、請求書を送っても支払われない場合に、証拠整理・請求金額・文面作成のポイントを行政書士が説明します。
内容証明の作成をお考えの方へ
「この内容でも送れる?」という段階から
ご相談いただけます
送付の目的や事実関係を確認し、内容証明に適した形で文案を整理します。
何を書けばよいか分からない段階でもご相談ください。
ご相談のみでも問題ありません。現在の状況を確認したうえで、対応可否と費用をご案内します。
メールやLINEのやり取りしか残っていない方へ
契約書は作っていない。
発注書や注文書もない。
相手とのやり取りは、メール、LINE、チャットだけ。
それでも仕事をして、納品もしたのに、代金や報酬を支払ってもらえない。
このような場合、「メールやLINEのやり取りしかない状態で、内容証明を送っても意味があるのか」と不安になる方は少なくありません。
特に、個人事業主、フリーランス、小規模事業者の取引では、正式な契約書を作らないまま仕事が始まることがあります。
メールで見積もりを送り、相手から「お願いします」と返事が来た。
LINEで作業内容や金額を決めた。
チャットで納品日や修正内容をやり取りした。
そのまま業務を進め、請求書を送ったが支払われない。
このようなケースは実務上よくあります。
契約書がない場合でも、メールやLINEのやり取りから、発注内容、金額、納品、請求の流れを確認できることがあります。
ただし、内容証明を送る前には、やり取りをきちんと整理する必要があります。
どのメッセージで依頼を受けたのか。
金額の合意はどこに書かれているのか。
納品した記録はあるのか。
請求書を送った記録はあるのか。
相手が未払いについて何と返答しているのか。
このような点を確認したうえで、内容証明の文面を作成することが大切です。
契約書がなくても諦める必要はない
メールやLINEのやり取りしかない場合でも、直ちに未払い請求を諦める必要はありません。
契約書は、取引内容を明確にするために非常に重要な書類です。
しかし、契約書がないからといって、必ず請求できないわけではありません。
実際の取引では、メールやLINE、チャット、見積書、請求書、納品記録などから、取引内容を整理できることがあります。
たとえば、次のようなやり取りです。
・「この内容でお願いします」という発注のメッセージ
・見積金額に対して「問題ありません」と返信されたメール
・納期や作業範囲について合意したチャット
・納品後に「確認しました」と返信されたLINE
・請求書送付後に「来週支払います」と返答されたメッセージ
・支払日を先延ばしにするやり取り
このような記録があれば、契約内容や支払い義務を検討する材料になります。
もちろん、契約書がない場合は、契約内容や支払条件を証明しにくくなることがあります。
相手から「正式に依頼していない」「金額に合意していない」「まだ納品されていない」と反論される可能性もあります。
そのため、内容証明を送る前に、メールやLINEの中から、取引の流れが分かる部分を整理することが重要です。
まず発注・依頼のやり取りを整理する
メールやLINEのやり取りしかない場合、まず確認すべきなのは、相手から発注や依頼があったことを示す記録です。
未払い請求をするには、そもそも相手から仕事や商品、サービスの依頼を受けていたことを整理する必要があります。
確認したいポイントは、次のとおりです。
・いつ相手から依頼があったか
・どのような業務、商品、サービスを依頼されたか
・相手が「お願いします」と承諾しているか
・見積書に対して承諾の返信があるか
・作業開始の指示があるか
・納期や希望内容が書かれているか
・やり取りの相手が取引先本人または担当者か
単に相談を受けただけなのか、正式に発注されたのかが重要です。
たとえば、「見積もりをお願いします」という段階では、まだ発注とはいえないことがあります。
一方で、「この内容で進めてください」「お願いします」「発注します」といった返信があれば、依頼や発注を示す資料になることがあります。
LINEやチャットの場合は、前後の流れも大切です。
一つのメッセージだけを切り取ると意味が分かりにくいことがあります。
そのため、発注前後のやり取りを時系列で整理しましょう。
内容証明の文面では、すべてのやり取りを細かく書く必要はありません。
しかし、文案作成の前提として、「どのやり取りを根拠に請求するのか」を確認しておくことが大切です。
金額・支払期限・業務範囲が分かる部分を探す
メールやLINEのやり取りしかない場合、次に確認すべきなのは、金額、支払期限、業務範囲です。
未払い請求では、「いくらを請求するのか」が最も重要です。
その金額が、どのやり取りで合意されたのかを確認しましょう。
たとえば、次のような記録がないか探します。
・見積金額を送ったメール
・相手が見積金額を承諾した返信
・LINE上で金額を確認したやり取り
・月額報酬や単価についての合意
・追加作業費についてのやり取り
・支払期限についてのメッセージ
・請求書に対する相手の確認メッセージ
支払期限については、明確に決めていないこともあります。
その場合は、請求書に記載した支払期限、過去の取引の支払サイクル、相手からの支払予定日の連絡などを確認します。
また、業務範囲も重要です。
どこまでの作業が報酬に含まれていたのか。
追加作業は別料金なのか。
修正対応は何回までなのか。
この点が曖昧だと、相手から「そこまで依頼していない」「追加料金になるとは聞いていない」と反論される可能性があります。
内容証明では、請求金額と対象業務をできるだけ明確に書く必要があります。
メールやLINEのやり取りの中から、金額と業務範囲が分かる部分を整理しておきましょう。
納品・作業完了・請求済みの記録を確認する
メールやLINEのやり取りしかない場合でも、納品や作業完了、請求済みの記録が残っていることがあります。
未払い請求では、発注があったことだけでなく、こちらが業務を行ったこと、納品したこと、請求書を送ったことも重要です。
確認しておきたい記録は、次のとおりです。
・納品メール
・納品データの送信履歴
・ファイル共有URLの送信履歴
・LINEで納品物を送った記録
・作業完了を報告したメッセージ
・相手からの確認、承認、検収完了の返信
・修正依頼と対応完了の履歴
・請求書を送ったメール
・請求書PDFをLINEで送った記録
・相手からの支払予定日の返信
たとえば、デザインや動画、原稿、ホームページ、システムなどの制作物では、納品データを送った履歴が重要になることがあります。
商品や資料を送った場合は、配送記録や受領確認が役立つことがあります。
作業代行やコンサルティングなどの場合は、作業報告、打ち合わせ記録、相手からの確認メッセージが重要になることがあります。
請求書を送った記録も確認しましょう。
請求書をメールで送ったのか。
LINEでPDFを送ったのか。
クラウド請求システムを使ったのか。
相手が確認した形跡があるのか。
これらを整理することで、内容証明に書くべき請求内容が明確になります。
スクリーンショットだけでなく流れが分かる形で保存する
メールやLINEのやり取りしかない場合、証拠として保存する方法にも注意が必要です。
スクリーンショットだけを数枚保存している方もいますが、それだけでは前後の流れが分かりにくいことがあります。
できるだけ、日時、相手の名前、やり取りの前後関係が分かる形で保存しましょう。
保存しておきたい内容は、次のとおりです。
・相手の表示名やアカウント名
・送受信日時
・発注や依頼のメッセージ
・金額に関するやり取り
・納品や作業完了のメッセージ
・請求書送付の記録
・支払予定日の回答
・未払いについての催促履歴
メールの場合は、件名、送信者、受信者、日時、本文が分かる形で保存します。
必要に応じてPDF化しておくと、後から確認しやすくなります。
LINEやチャットの場合は、トーク履歴のエクスポート機能やスクリーンショットを使い、重要な部分だけでなく前後の流れも残しておくとよいです。
ただし、スクリーンショットを加工したり、一部だけ都合よく切り取ったりすると、後から説明しにくくなることがあります。
内容証明を送る前には、やり取りを時系列で整理し、「依頼」「金額合意」「納品」「請求」「未払い」「催促」の流れが分かるようにしておきましょう。
内容証明に書くべき内容
メールやLINEのやり取りしかない場合でも、内容証明には必要な情報を整理して書きます。
感情的な表現を入れるよりも、相手が確認しやすい形で、取引内容、請求金額、支払期限を明確にすることが大切です。
記載する主な内容は、次のとおりです。
・相手方の氏名、会社名、住所
・自分の氏名、屋号、会社名、住所
・対象となる取引内容
・依頼または発注を受けた日
・納品日または作業完了日
・請求書番号、請求日
・請求金額
・未払い残額
・支払期限
・振込先口座
・支払済みの場合の連絡方法
・期限までに支払いがない場合の今後の対応
たとえば、次のような流れで書くと分かりやすくなります。
・令和〇年〇月〇日、相手方から〇〇業務の依頼を受けた
・同年〇月〇日、当該業務を完了または納品した
・同日付または後日、請求書により〇円を請求した
・支払期限を過ぎても入金が確認できていない
・本書到達後〇日以内に支払いを求める
契約書がない場合は、内容証明の本文で、取引の流れを簡潔に示すことがあります。
ただし、すべてのメールやLINEの内容を長く引用する必要はありません。
内容証明では、請求内容が伝わる程度に事実関係を整理し、必要な資料は手元で保管しておくことが大切です。
メールやLINEしかない場合の文面で注意すべきこと
メールやLINEしかない場合、内容証明の文面では断定しすぎに注意しましょう。
契約書がある場合に比べて、取引内容や支払条件の証明が難しいことがあるためです。
たとえば、次のような表現は慎重に使う必要があります。
・契約書がなくても当然支払う義務があります
・支払わないのは悪質です
・詐欺にあたります
・直ちに法的措置を取ります
・一切の反論は認めません
このような強い表現は、相手方の反発を招くことがあります。
特に、相手が「正式に依頼していない」「金額に合意していない」「納品物に不備がある」と考えている場合、対立が大きくなる可能性があります。
文面では、次のように事実を順番に整理する方が実務的です。
令和〇年〇月〇日、貴殿より〇〇業務についてご依頼を受け、当方は同年〇月〇日に当該業務を完了いたしました。
その後、同年〇月〇日付請求書により報酬〇円を請求しておりますが、本日時点で入金を確認できておりません。
つきましては、本書到達後〇日以内に下記口座へお支払いください。
このように、依頼、業務完了、請求、未払い、支払期限を整理して書くことで、相手方も内容を確認しやすくなります。
また、相手が支払済みの可能性もあるため、「行き違いによりすでにお支払い済みの場合は、振込日および振込金額をご連絡ください」と入れることもあります。
強すぎず、しかし曖昧にしすぎない文面にすることが大切です。
行政書士に相談する場合の確認ポイント
メールやLINEのやり取りしかない状態で内容証明を送りたい場合は、行政書士に文案作成を相談できます。
行政書士は、支払催告書、未払い金請求書、通知書、内容証明の文案作成を中心にサポートできます。
相談時には、まず残っているやり取りを整理します。
契約書はないが、発注のメッセージはあるのか。
金額に関するやり取りはあるのか。
納品や作業完了の記録はあるのか。
請求書を送った記録はあるのか。
相手から支払予定日の回答はあるのか。
相手は支払いを拒んでいるのか、単に無視しているのか。
このような事情によって、内容証明の文面は変わります。
相談時に準備しておくとよい資料は、次のとおりです。
・メールのやり取り
・LINEやチャットの履歴
・見積書
・請求書
・納品書
・作業報告書
・納品データの送信履歴
・請求書を送った履歴
・入金履歴
・未払い金額の内訳
・相手方の氏名、会社名、住所、担当者情報
・過去の同様の取引履歴
行政書士に相談するメリットは、メールやLINEしかない状態でも、残っている資料をもとに請求内容を整理し、相手に送る文面を冷静に整えられる点です。
まとめ
メールやLINEのやり取りしかない場合でも、直ちに未払い請求を諦める必要はありません。
契約書がなくても、メール、LINE、チャット、見積書、請求書、納品記録、作業報告、相手方の承認メッセージなどから、取引内容を整理できることがあります。
ただし、契約書がない場合は、取引内容や支払条件を証明しにくくなることがあります。
そのため、内容証明を送る前に、発注、金額合意、納品、請求、未払い、催促の流れを整理することが大切です。
内容証明では、対象となる取引、依頼を受けた日、納品日または作業完了日、請求金額、支払期限、振込先を明確に書きます。
「LINEでやり取りしていたので支払ってください」とだけ書くのではなく、「令和〇年〇月〇日にご依頼いただいた〇〇業務について、同年〇月〇日に納品し、同日付請求書により〇円を請求しています」といった形で、取引の流れを整理すると伝わりやすくなります。
一方で、相手方が「正式に依頼していない」「金額に合意していない」「納品物に不備がある」と反論している場合は、文面を慎重に作る必要があります。
行政書士は、メールやLINEのやり取りしかない取引先への未払い請求について、支払催告書、未払い金請求書、通知書、内容証明の文案作成を中心にサポートできます。
「契約書はないが、メールやLINEのやり取りは残っている」
「請求書を送ったのに支払われない」
「内容証明で正式に請求したいが、どのやり取りを整理すればよいか分からない」
このような場合は、メールやLINEの履歴、請求書、納品記録、未払い金額、支払期限を整理し、内容証明でどのように請求すべきか確認するところから始めましょう。
内容証明の作成でお困りの方へ
「この内容でも送れる?」という段階から
ご相談いただけます
何を書けばよいか分からない場合でも、送る目的や事実関係を確認し、
内容証明に適した形で文案を整理します。
ご相談のみでも問題ありません。内容を確認したうえで、対応可否と費用をご案内します。
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どのような相手に何を伝えたいのか、送付の目的や現在の状況を確認します。
契約書やメール、LINEなど必要な資料を確認し、対応可否と費用をご案内します。
事実関係やご希望を整理して文案を作成し、内容をご確認いただきます。
内容証明の発送方法や控えの保管、送付後の注意点などをご案内します。
※ご相談内容を確認したうえで、内容証明として整理する事項、必要な資料、文案作成の進め方をご案内します。 内容やボリュームにより費用が変動する場合は、作成前に正式な金額をお伝えします。


