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決算変更届の書き方を解説|工事経歴書・財務諸表で迷いやすいポイントとは

建設業許可の決算変更届の書き方を解説します。工事経歴書、直前3年の工事施工金額、財務諸表、納税証明書など、作成時に迷いやすいポイントと注意点をわかりやすく説明します。

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決算変更届とは


決算変更届とは、建設業許可を受けた業者が、毎事業年度終了後に提出する届出です。

正式には「事業年度終了届」と呼ばれることもあります。

実務上は「決算変更届」と呼ばれることが多く、建設業許可を取得している会社であれば、毎年必ず対応しなければならない重要な手続きです。

決算変更届では、その事業年度にどのような工事を行ったのか、完成工事高はいくらだったのか、会社の財務状況はどうだったのかを行政庁へ報告します。

具体的には、工事経歴書、直前3年の各事業年度における工事施工金額、財務諸表、納税証明書などを提出します。

決算変更届は、建設業許可を維持するうえで非常に重要です。

提出していない年度があると、更新申請や業種追加申請の際に問題になることがあります。

たとえば、建設業許可の更新時期になってから、過去5年分の決算変更届が未提出だったことが分かるケースがあります。

この場合、更新申請の前に過去分をまとめて作成しなければならず、資料収集や書類作成に大きな負担がかかります。

決算変更届は、毎年の決算後に行う定期業務として管理しておくことが大切です。

決算変更届は税務申告とは別の手続き


決算変更届で特に誤解されやすいのが、税務申告との違いです。

会社の決算が終わると、通常は税理士が法人税や消費税などの税務申告を行います。

そのため、

「決算は税理士に任せているから、建設業許可の手続きも済んでいるはず」

と思ってしまう方がいます。

しかし、税務申告と建設業許可の決算変更届は別の手続きです。

税理士が税務申告をしていても、建設業許可の決算変更届が自動的に提出されるわけではありません。

決算変更届は、建設業許可を受けている行政庁へ提出する建設業法上の届出です。

税務申告書や決算書の内容をもとにしますが、提出先も目的も異なります。

税務申告では税金の計算が中心になります。

一方、決算変更届では、建設業者としての工事実績や財務状況を行政庁へ報告することが目的です。

そのため、税務申告用の決算書をそのまま提出すれば足りるわけではありません。

建設業許可用の様式に合わせて、工事経歴書や財務諸表を作成する必要があります。

税理士と行政書士の役割が分かれる部分でもあるため、決算が終わったら、税務申告だけでなく、建設業許可の決算変更届も必要だと考えておきましょう。

決算変更届で提出する主な書類


決算変更届で提出する書類は、法人か個人か、許可行政庁の運用、会社の状況によって異なることがあります。

一般的に法人の建設業許可業者で必要になる主な書類は、次のようなものです。

まず、変更届出書です。

これは、事業年度が終了したことに伴い、決算内容を届け出るための表紙にあたる書類です。

次に、工事経歴書です。

その事業年度中に完成した主な工事について、工事名、発注者、工事場所、請負代金、工期などを記載します。

さらに、直前3年の各事業年度における工事施工金額を作成します。

これは、過去3年分の完成工事高を、許可業種ごとに整理する書類です。

財務諸表も必要です。

法人の場合は、貸借対照表、損益計算書、完成工事原価報告書、株主資本等変動計算書、注記表などを建設業許可用の様式に合わせて作成します。

また、納税証明書も必要になります。

愛知県知事許可の場合は、県税関係の納税証明書が関係します。

株式会社の場合は、事業報告書が必要になることもあります。

これらの書類は、単に形式的に揃えればよいものではありません。

工事経歴書、直前3年の工事施工金額、財務諸表、決算書の内容が整合していることが重要です。

工事経歴書の書き方


工事経歴書は、決算変更届の中でも特に重要な書類です。

その事業年度に完成した建設工事について、業種ごとに工事実績を整理して記載します。

基本的には、工事名、発注者、元請・下請の別、工事場所、配置技術者、請負代金、工期などを記載します。

工事経歴書を作成するときは、まずその年度に完成した工事を一覧化します。

ここで注意したいのは、売上計上した工事と、実際に完成した工事の整理です。

建設業許可の工事経歴書では、完成工事をどのように整理するかが重要になります。

請求書や売上台帳だけを見て機械的に転記すると、工事の完成時期や業種分類がずれることがあります。

次に、許可業種ごとに工事を分けます。

たとえば、塗装工事業の許可を持っている会社であれば、塗装工事に該当する工事を整理します。

内装仕上工事、防水工事、管工事など複数業種を持っている会社では、どの工事がどの業種に該当するかを確認する必要があります。

工事名は、できるだけ内容が分かる名称にします。

単に「〇〇様工事」と書くだけでは、工事内容が分かりにくい場合があります。

「〇〇ビル外壁塗装工事」「〇〇店舗内装改修工事」のように、工事内容が伝わる書き方にすると分かりやすくなります。

工事経歴書で迷いやすいポイント


工事経歴書で迷いやすいポイントはいくつかあります。

まず、どの工事を記載するかです。

その年度に行ったすべての工事を細かく記載するのか、主な工事を記載するのかで迷うことがあります。

工事経歴書は、許可業種ごとの工事実績を示す書類です。

記載方法にはルールがあるため、行政庁の手引きに沿って整理する必要があります。

次に、業種分類です。

たとえば、リフォーム工事の場合、内装仕上工事、大工工事、管工事、電気工事、塗装工事などが含まれることがあります。

一つの請負契約の中に複数の工種が含まれている場合、どの業種に分類するか判断に迷うことがあります。

ここを誤ると、直前3年の工事施工金額や財務諸表との整合性にも影響します。

また、発注者名の書き方にも注意が必要です。

個人の施主名をそのまま記載する場合、個人情報に配慮した表記を行うことがあります。

元請・下請の別も迷いやすい部分です。

発注者から直接請け負った場合は元請、元請業者から工事を請け負った場合は下請として整理します。

さらに、税込・税抜の扱いにも注意が必要です。

工事経歴書に記載する金額と、決算書や完成工事高との関係がずれていると、確認が必要になることがあります。

工事経歴書は、単なる工事一覧ではなく、建設業許可上の実績資料です。

工事台帳や請求書、契約書、決算書と照合しながら作成することが重要です。

直前3年の工事施工金額の書き方


直前3年の各事業年度における工事施工金額は、過去3事業年度の完成工事高を整理する書類です。

この書類では、許可を受けている建設業の種類ごとに、完成工事高を記載します。

決算変更届では、その年度だけでなく、直前3年分の推移を示すことになります。

この書類を作成する際には、まず各年度の完成工事高を確認します。

完成工事高は、財務諸表上の完成工事高と整合している必要があります。

次に、業種ごとに金額を分けます。

複数業種の許可を持っている会社では、どの売上がどの業種に該当するかを整理する必要があります。

ここで工事経歴書との整合性が重要になります。

工事経歴書では塗装工事として記載しているのに、直前3年の工事施工金額では別業種に集計していると、不自然な内容になります。

また、兼業売上がある会社は、建設工事の売上とその他の売上を区別する必要があります。

たとえば、物品販売、設計業務、保守点検、建設工事に該当しない業務の売上がある場合、それを完成工事高に含めてよいか確認が必要です。

直前3年の工事施工金額は、数字だけを記入する書類に見えます。

しかし、実際には工事経歴書、決算書、財務諸表と連動する重要な書類です。

毎年きちんと整理しておくことで、更新申請や経営事項審査の準備もスムーズになります。

財務諸表の書き方と注意点


決算変更届では、建設業許可用の財務諸表を作成します。

法人の場合は、貸借対照表、損益計算書、完成工事原価報告書、株主資本等変動計算書、注記表などが必要になります。

ここで注意したいのは、税務申告用の決算書をそのまま提出するのではなく、建設業許可用の様式に組み替える必要があるという点です。

税理士が作成した決算書をもとにしますが、建設業許可の様式に合わせて科目を整理します。

特に注意が必要なのは、完成工事高、完成工事原価、兼業売上、兼業原価の区分です。

建設業以外の売上がある会社では、建設工事に関する売上と、それ以外の売上を分ける必要があります。

たとえば、資材販売、物品販売、保守業務、設計業務などがある場合、それらを完成工事高に含めるべきか慎重に確認する必要があります。

また、未成工事支出金、未成工事受入金、完成工事未収入金、工事未払金など、建設業特有の勘定科目にも注意が必要です。

会計処理の内容によっては、税務上の決算書と建設業許可用の財務諸表で見え方が変わることがあります。

財務諸表の数字は、工事経歴書や直前3年の工事施工金額とも関係します。

完成工事高の数字が合っていないと、確認や補正の原因になることがあります。

財務諸表は数字を転記するだけではなく、建設業許可用の区分に合わせて整理することが大切です。

納税証明書・事業報告書などの添付書類


決算変更届では、工事経歴書や財務諸表のほかに、納税証明書などの添付書類も必要になります。

法人の場合、愛知県知事許可では県税に関する納税証明書が必要になることがあります。

納税証明書は、取得する税目や年度を間違えないよう注意が必要です。

誤った証明書を取得してしまうと、再取得が必要になります。

また、株式会社の場合は事業報告書を添付することがあります。

事業報告書は、会社法上の計算書類等に関係する書類であり、会社の事業内容や状況を記載するものです。

決算変更届で必要な添付書類は、会社の形態や許可行政庁の取扱いによって異なることがあります。

そのため、毎年同じだと思い込まず、最新の手引きや提出先の案内を確認することが重要です。

また、変更事項がある場合には、決算変更届とは別に変更届が必要になることがあります。

たとえば、決算期の途中で役員変更、本店移転、商号変更、資本金変更などがあった場合です。

決算変更届を提出する際に、過去の変更届が漏れていることが分かるケースもあります。

この場合、決算変更届だけではなく、必要な変更届も整理しなければなりません。

添付書類は、提出直前に慌てて集めるのではなく、決算書が完成した段階で早めに確認しておくとスムーズです。

よくある不備と提出前の確認ポイント


決算変更届でよくある不備は、工事経歴書と財務諸表の数字が合っていないことです。

工事経歴書に記載した工事の合計や、直前3年の工事施工金額と、財務諸表上の完成工事高が不自然にずれていると、確認が必要になることがあります。

次に多いのが、業種分類の誤りです。

許可業種ごとの工事実績を整理する際、工事内容と業種が合っていないことがあります。

特にリフォーム工事、改修工事、設備工事、外構工事などは、工事内容によって分類が変わることがあります。

また、税務決算書の数字を建設業許可用の財務諸表へ正しく転記できていないケースもあります。

完成工事高と兼業売上の区分、完成工事原価と兼業原価の区分、未成工事支出金や工事未払金の扱いなどに注意が必要です。

提出前には、次の点を確認しましょう。

工事経歴書の工事内容と許可業種が合っているか。

直前3年の工事施工金額と財務諸表の完成工事高が整合しているか。

財務諸表の数字が税務決算書と矛盾していないか。

納税証明書の年度や税目が正しいか。

会社情報、商号、所在地、代表者名に変更がないか。

過去の変更届に漏れがないか。

決算変更届は毎年提出する書類ですが、数字と工事内容の整合性が重要です。

提出前に一度全体を確認することで、補正や再提出のリスクを減らしやすくなります。

まとめ


決算変更届は、建設業許可業者が毎事業年度終了後に提出する重要な届出です。

税務申告とは別の手続きであり、税理士が決算申告をしていても、建設業許可の決算変更届が自動的に提出されるわけではありません。

決算変更届では、工事経歴書、直前3年の各事業年度における工事施工金額、財務諸表、納税証明書などを作成・提出します。

特に迷いやすいのが、工事経歴書と財務諸表です。

工事経歴書では、その年度に完成した工事を許可業種ごとに整理し、工事名、発注者、工事場所、請負代金、工期などを記載します。

直前3年の工事施工金額では、過去3年分の完成工事高を業種ごとに整理します。

財務諸表では、税務申告用の決算書をもとに、建設業許可用の様式へ組み替えます。

完成工事高、完成工事原価、兼業売上、兼業原価などの区分に注意が必要です。

決算変更届で不備が出やすいのは、工事経歴書と財務諸表の数字が合わない、業種分類が不適切、納税証明書の年度や税目が違う、過去の変更届が漏れているといったケースです。

決算変更届を毎年きちんと提出しておけば、更新申請や業種追加申請もスムーズに進めやすくなります。

反対に、数年分を放置すると、更新前にまとめて整理する必要があり、費用も手間も大きくなります。

建設業許可を安定して維持するためにも、決算が終わったら早めに必要書類を確認し、期限内に決算変更届を提出することが大切です。

ご相談から申請までの流れ

建設業許可は、経管・専任技術者・財産要件・営業所要件などを確認したうえで進める必要があります。
書類がすべて揃っていない段階でも、まずは現在の状況を確認し、必要な手続きと費用の目安をご案内します。

1

無料相談・状況確認

取得したい許可の種類、工事内容、会社の状況、経管・専任技術者の候補者などを確認します。

2

許可要件の確認

経管、専任技術者、財産要件、社会保険、営業所要件などを確認し、申請可能性を整理します。

3

お見積もり・正式依頼

必要な手続きと費用をご案内し、内容にご納得いただいた場合に正式にご依頼いただきます。

4

必要書類の収集・整理

登記事項証明書、納税証明書、残高証明書、資格証、請求書・契約書等の証明資料を整理します。

5

申請書類の作成

建設業許可申請書、工事経歴書、直前3年の施工金額、経管・専技関係書類などを作成します。

6

申請・補正対応

申請後、行政庁から確認や補正があった場合も、対応可能な範囲で手続きを進めます。

7

許可通知・許可取得後のご案内

許可取得後は、更新、決算変更届、変更届など、許可を維持するために必要な手続きもご案内します。

建設業許可の取得・更新でお困りの方へ

「自社でも許可が取れるのか知りたい」「経管・専技の要件が不安」という段階でも構いません。
建設業許可の新規申請・更新・業種追加・事業年度終了届について、
現在の状況を確認したうえで、必要な手続きと費用の目安をご案内します。

新規申請(知事許可)

99,000円~(税込)

更新・業種追加

88,000円~(税込)

事業年度終了届

44,000円~(税込)

※申請手数料・証明書取得費用等の実費は別途。正式な費用は事前にお見積もりします。

許可が取れるか不安な段階でも、まずは要件確認からご相談いただけます。

※ご相談のみでも問題ありません。現在の状況をお伺いしたうえで、進め方をご案内します。

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