退職を伝えたのに上司が本社や人事に伝えていない場合、退職はどうなるのでしょうか。退職意思の法律上の扱い、安全に退職する方法を行政書士が解説します。
1.上司が退職を伝えないケース
退職を申し出た際に、
「本社に伝えておく」
「人事に連絡しておく」
と言われたものの、
- 本社に伝わっていない
- 人事が退職を知らない
- 手続きが進んでいない
というケースがあります。
このような場合、
「退職は成立していないのではないか」
と不安になる人も多いでしょう。
しかし、
上司が本社に伝えなくても退職は成立します。
2.上司が本社に伝えなくても退職は成立するのか
退職は法律上、
労働者の一方的な意思表示
で成立します。
つまり、
退職意思が
会社に到達した時点
で効力が生じます。
そのため、
- 上司が本社に伝えない
- 人事に報告していない
といった事情があっても
退職そのものは成立します。
3.上司が退職を伝えない理由
上司が退職を伝えない理由には、
いくつかのケースがあります。
■引き止めたい
退職を思いとどまらせたい。
■人手不足
辞められると困る。
■面倒な手続きを避けたい
人事手続きが増える。
■感情的な問題
上司が納得していない。
しかし、これらの事情があっても
退職の効力には影響しません。
4.退職が止められることはあるのか
会社が
「退職は認めない」
「本社に確認するまで待て」
と言うケースがあります。
しかし、退職は
会社の承諾がなくても成立します。
民法627条では、
退職意思を伝えてから2週間で退職できる
とされています。
そのため、
- 上司が伝えない
- 会社が処理しない
といった場合でも
退職を止めることはできません。
5.退職トラブルを防ぐ方法
退職トラブルを防ぐためには
次のポイントが重要です。
■退職届を提出する
書面で意思表示する。
■証拠を残す
メールや書面。
■退職日を明確にする
日付をはっきり書く。
■複数ルートで通知する
人事部など。
特にトラブルが予想される場合は
書面での通知が有効です。
6.内容証明による退職方法
退職トラブルを防ぐ方法として
内容証明郵便があります。
内容証明郵便は、
- 文書内容
- 送付日
- 宛先
を郵便局が証明する制度です。
これにより、
■退職意思の証明
■退職日の確定
■会社の否定を防ぐ
といった効果があります。
上司が退職を伝えない場合でも、
会社へ直接通知することができます。
7.行政書士に相談するメリット
内容証明による退職では、
- 退職日設定
- 有給消化
- 会社への通知内容
- 返却物の整理
などを整理する必要があります。
行政書士に相談することで、
■法的整合性のある文書作成
■退職トラブルの予防
■書面のみで退職手続き進行
といったサポートを受けることができます。
会社と直接やり取りをしたくない場合でも、
退職手続きを進めることが可能です。
8.まとめ|上司が伝えなくても退職は成立する
退職を申し出た際に、
- 上司が本社に伝えない
- 人事に連絡していない
というケースがあります。
しかし、退職は
労働者の意思表示で成立する
ため、
上司が伝えなくても退職を止めることはできません。
安全に退職するためには、
- 退職意思を明確にする
- 証拠を残す
- 書面で通知する
ことが重要です。
内容証明を使った退職は、
退職トラブルを避けながら手続きを進める方法の一つです。



