ブログ

業務委託契約を内容証明で解除する方法|解除通知書の書き方・文例と注意点

業務委託契約を解除したい方へ、契約書で確認すべき解除条項、催告の要否、解除日、内容証明による解除通知書の書き方・文例、未払報酬や成果物の処理まで行政書士が解説します。

内容証明の作成をお考えの方へ

「この内容でも送れる?」という段階から
ご相談いただけます

送付の目的や事実関係を確認し、内容証明に適した形で文案を整理します。
何を書けばよいか分からない段階でもご相談ください。

契約解除通知 催告通知 返還請求 退職通知
内容証明作成
16,500円~ (税込)
内容・ボリュームにより変動します。正式な費用は事前にご案内します。
全国対応 ご相談無料 オンライン対応 郵送対応

ご相談のみでも問題ありません。現在の状況を確認したうえで、対応可否と費用をご案内します。

業務委託契約を解除する前に確認したいこと


業務委託契約を終了したい場合、最初に確認すべきなのは、相手方へどのような通知を送るかではなく、現在の契約をどのような根拠で終了させるのかという点です。

相手方に契約違反がある場合と、契約違反はないものの自社の都合で取引を終了したい場合とでは、通知の内容や効力発生日が異なります。

契約書に「1か月前までに通知すれば中途解約できる」と定められているのであれば、その条項に従って通知するのが基本です。

一方、相手方が報酬を支払わない、納期を守らない、必要な業務を行わないなどの契約違反がある場合は、債務不履行を理由とする解除を検討します。

この区別をせず、「今後の契約を解除します」とだけ通知すると、相手方から解除の根拠や効力発生日を争われる可能性があります。

業務委託契約の解除では、内容証明の書き方を考える前に、契約書、業務の履行状況、相手方とのメールやLINE、これまでの催告内容などを整理する必要があります。

業務委託契約は請負・委任・準委任で扱いが異なる


「業務委託契約」は、民法上の特定の契約類型を直接表す名称ではありません。

契約の実質的な内容によって、請負、委任、準委任などに分けて考える必要があります。

請負は、仕事の完成を目的とする契約です。Webサイト制作、システム開発、デザイン制作、建物の工事などが該当することがあります。

請負契約では、請負人が仕事を完成しない間、注文者は損害を賠償して契約を解除できる場合があります。ただし、解除できるからといって、相手方に生じた損害まで負担しなくてよいとは限りません。

委任は法律行為を依頼する契約であり、準委任は法律行為以外の事務処理を依頼する契約です。コンサルティング、保守管理、事務代行などは、契約内容によって準委任と評価されることがあります。

委任・準委任では各当事者が契約を解除できる場合がありますが、相手方に不利な時期に解除した場合などには、損害賠償が問題になる可能性があります。

契約書の表題が「業務委託契約書」となっていても、それだけで解除方法が決まるわけではありません。業務の内容、完成義務の有無、報酬の発生条件などから契約の性質を確認することが重要です。

契約違反による解除と中途解約の違い


業務委託契約を終了させる方法は、大きく分けると、相手方の契約違反を理由とする解除と、契約上認められた中途解約があります。

契約違反を理由とする解除では、相手方がどの義務に違反したのかを特定します。

たとえば、報酬の支払期限を過ぎても入金がない、期限までに成果物が納品されない、秘密保持義務に違反したなどの事実です。

これに対して中途解約は、相手方に契約違反がなくても、契約書に定められた予告期間や手続きに従って契約を終了させるものです。

「契約期間中であっても、1か月前までに書面で通知することにより解約できる」といった条項がある場合は、その条項に基づいて通知します。

どちらの方法を取るかによって、解除通知書に記載する内容も変わります。

相手方の契約違反を理由にするのであれば、違反した義務、これまでの催告、改善されていない事実を記載する必要があります。

中途解約条項を利用するのであれば、契約条項と解約日を明示し、存在しない契約違反を無理に主張する必要はありません。

解除前に契約書で確認すべき項目


内容証明を作成する前に、契約書の解除・解約条項を確認します。

特に重要なのは、契約期間、中途解約の可否、解除予告期間、通知方法、契約違反時の催告、無催告解除事由、違約金、損害賠償、契約終了後の処理です。

契約期間が定められている場合でも、中途解約条項があれば、その条項に従って契約を終了できる可能性があります。

反対に、中途解約条項がなく、相手方にも契約違反がない場合は、一方的な通知だけで何の負担もなく終了できるとは限りません。

「書面で通知すること」と定められている場合は、メールや口頭連絡だけで条件を満たすかが問題になることもあります。

また、契約書が見当たらない場合でも、直ちに解除できないと決まるわけではありません。

申込書、発注書、利用規約、見積書、請求書、メール、チャット履歴などから、合意した業務内容や契約期間を確認できる場合があります。

契約書だけを見るのではなく、契約締結後に交わした変更合意や追加発注の内容も確認しておきましょう。

催告が必要な解除と無催告解除


相手方の債務不履行を理由に契約を解除する場合は、原則として、相当の期間を定めて履行を求め、それでも履行されないときに解除するという流れを取ります。

たとえば未払報酬を理由に解除するのであれば、まず「本書面到達後7日以内に支払ってください」と催告し、期限までに入金がなければ契約を解除する形です。

催告と解除を一つの内容証明で行う場合は、期限までに履行がなければ契約を解除するという条件を明確に記載します。

一方、相手方が契約上の義務を履行しない意思を明確に示している場合や、履行が不可能になった場合などには、催告をせずに解除できることがあります。

契約書に、破産手続開始の申立て、重大な秘密保持義務違反、反社会的勢力への該当などを無催告解除事由として定めていることもあります。

ただし、契約書に「重大な契約違反があった場合は直ちに解除できる」と書かれていても、実際の違反が重大といえるかは別途確認が必要です。

本来は催告が必要な場面で、いきなり解除通知を送ると、解除の有効性を争われる可能性があります。

内容証明で解除通知を送る意味


契約の解除は、相手方に意思表示が到達した時点で効力が生じるのが基本です。

そこで問題になるのが、「何を通知したのか」「いつ相手方に届いたのか」という点です。

通常の郵便では、送った文書の内容を郵便局が証明してくれるわけではありません。メールやLINEも記録は残りますが、送信先や契約上の通知方法によっては、到達や正式な通知かどうかを争われる可能性があります。

内容証明郵便を利用すると、誰が、誰に、いつ、どのような内容の文書を差し出したのかを記録として残せます。

さらに配達証明を付ければ、郵便物が配達された日も確認できます。

内容証明だけで、記載した事実の正しさや解除の有効性まで郵便局が証明してくれるわけではありません。

それでも、解除意思、催告期限、解除日などを記録が残る形で伝えられるため、後日の「通知を受けていない」「そのような内容ではなかった」という争いを防ぐ手段として有効です。

解除通知書に記載する内容と文例


業務委託契約の解除通知書では、まず対象となる契約を特定します。

契約締結日、契約書の名称、委託業務の内容、契約当事者を記載し、どの契約を解除する通知なのかが分かるようにします。

そのうえで、解除または解約の根拠、意思表示、効力発生日を記載します。

相手方の契約違反を理由として、すでに催告を行っている場合の基本的な文例は次のとおりです。

契約解除通知書

当社は、貴社との間で令和○年○月○日付業務委託契約を締結しました。

貴社は、本契約第○条に基づく○○義務を履行しておらず、当社は令和○年○月○日付書面により、令和○年○月○日までに履行するよう催告しました。しかし、同期限を経過しても履行がありません。

よって、当社は、本契約第○条および民法第541条に基づき、本書面をもって本契約を解除します。

契約終了に伴う資料、貸与品および未精算金の取扱いについては、本契約の定めに従い対応してください。

契約書の中途解約条項を利用する場合は、次のように構成します。

当社は、本契約第○条に基づき、令和○年○月○日をもって本契約を解約する旨を通知します。

実際の文面は、契約違反の有無、過去の催告、解除条項、契約終了後に求める対応によって変わります。

文例をそのまま使用するのではなく、契約書と事実関係に合わせて調整する必要があります。

解除理由はどこまで書くべきか


解除理由は、長く書けばよいわけではありません。

しかし、相手方の契約違反を根拠として解除する場合に、理由をまったく書かなければ、何を根拠に解除したのか分からなくなる可能性があります。

重要なのは、感情や評価ではなく、契約書と確認できる事実に基づいて記載することです。

「不誠実である」「信用できない」「対応が悪い」といった表現だけでは、具体的な契約違反を特定できません。

これに対して、「令和○年○月○日までに納品する義務があるにもかかわらず、現在まで納品されていない」と書けば、問題となっている事実が明確になります。

重大な契約違反を理由に無催告解除する場合も、何が重大なのかを説明できる資料を確認しておく必要があります。

メール、請求書、納品記録、作業報告書、催告書などは、通知書を作成する前に時系列で整理しておきましょう。

報酬・成果物・貸与品など解除後の処理


業務委託契約を終了するときは、解除意思だけでなく、契約終了後の処理も整理しておく必要があります。

受託者側から解除する場合は、すでに実施した業務に対する未払報酬、立替金、経費などが残っていないかを確認します。

発注者側から解除する場合は、前払金の精算、未完成の成果物、作業途中のデータなどをどのように引き渡してもらうかを確認します。

そのほか、パソコン、入館証、鍵、資料などの貸与品、顧客情報や秘密情報、クラウドサービスのアカウント、ID・パスワードの取扱いも重要です。

秘密情報の返還や削除、アカウント権限の解除などは、契約終了後の情報漏えいを防ぐためにも明確にしておくべきです。

解除通知書にすべての詳細を詰め込む必要はありませんが、返還や精算を求める場合は、対象物、期限、返還方法を具体的に記載します。

金銭の支払いも求める場合は、金額、支払期限、振込先などを整理し、解除通知と請求通知を一つの書面にまとめるかも検討します。

解除通知後に相手方から連絡が来た場合


内容証明を送付した後、相手方から解除理由の説明、損害賠償、違約金、未払報酬などについて連絡が来ることがあります。

連絡を受けたときは、電話で即答せず、主張の内容を確認して記録に残すことが大切です。

感情的に返信したり、確認していない責任を認めたりすると、その後の対応に影響する可能性があります。

相手方の主張が契約書のどの条項に基づくものなのか、請求金額の計算根拠が示されているかを確認しましょう。

内容証明は、送付した時点ですべての問題を解決する書面ではありません。

しかし、解除意思、解除日、精算事項、今後の連絡方法を整理して通知しておけば、送付後のやり取りも進めやすくなります。

相手方との対立が予想される場合ほど、通知前に契約書と証拠を確認し、送付後にどのような反応が考えられるかまで準備しておくことが重要です。

まとめ|契約書と事実関係を確認して通知する


業務委託契約を内容証明で解除する場合は、強い表現の通知書を送ればよいわけではありません。

最初に、契約が請負、委任、準委任のどれに近いのか、相手方の契約違反を理由とする解除なのか、契約条項に基づく中途解約なのかを整理します。

そのうえで、解除条項、予告期間、催告の要否、違約金、損害賠償、契約終了後の処理を確認し、通知書へ必要な内容を記載します。

内容証明と配達証明を利用すれば、送付した文書の内容と配達日を記録として残すことができます。

一方で、契約書を確認しないまま解除日を決めたり、催告が必要な場面で直ちに解除したりすると、相手方から解除の有効性や損害賠償を争われる可能性があります。

「業務委託契約を終了したいが、解除できるか分からない」

「相手方に契約違反があり、正式な通知を送りたい」

「解除通知書に何を書けばよいか分からない」

「自分で作成した文面の内容に不安がある」

このような場合は、内容証明を送付する前に、契約書や相手方とのやり取りを整理することが大切です。

行政書士は、送付の目的、契約内容、これまでの経緯、相手方に求める対応を確認し、内容証明に適した形で通知書の文案を作成します。

解除日や解除理由を誤ったまま通知する前に、まずは現在の状況と資料を整理したうえで、適切な通知方法を検討しましょう。

内容証明の作成でお困りの方へ

「この内容でも送れる?」という段階から
ご相談いただけます

何を書けばよいか分からない場合でも、送る目的や事実関係を確認し、
内容証明に適した形で文案を整理します。

契約解除通知 催告通知 返還請求 退職通知
内容証明作成
16,500円~ (税込)
内容・ボリュームにより変動します。正式な費用は事前にご案内します。
全国対応 ご相談無料 オンライン対応 郵送対応

「内容証明を送るべきか分からない」という段階でも問題ありません。
まずは現在の状況と、相手方に伝えたい内容をお聞かせください。

ご相談のみでも問題ありません。内容を確認したうえで、対応可否と費用をご案内します。

ご相談から内容証明作成・発送まで

1
無料相談・状況確認

どのような相手に何を伝えたいのか、送付の目的や現在の状況を確認します。

2
資料確認・費用のご案内

契約書やメール、LINEなど必要な資料を確認し、対応可否と費用をご案内します。

3
文案作成・内容確認

事実関係やご希望を整理して文案を作成し、内容をご確認いただきます。

4
発送手続き・発送後のご案内

内容証明の発送方法や控えの保管、送付後の注意点などをご案内します。

※ご相談内容を確認したうえで、内容証明として整理する事項、必要な資料、文案作成の進め方をご案内します。 内容やボリュームにより費用が変動する場合は、作成前に正式な金額をお伝えします。

関連記事

  1. 契約終了通知を内容証明で送るメリット|送る前に確認すべきポイント…

  2. 賃貸借契約の解約通知を内容証明で送る場合の注意点

  3. 法人相手の売掛金・未払い代金を回収する方法|内容証明を送るべきケ…

  4. 契約更新を断る通知書|自動更新を止める・期間満了で終了する場合

  5. 内容証明を送る前に整理すべき証拠|LINE・メールの保存方法も解…

  6. 内容証明郵便と普通郵便・簡易書留の違い

  7. 契約解除通知と催告書の違い|内容証明を送る前に確認すべきポイント…

  8. 業務委託費・報酬が未払いの場合|内容証明による支払催告の方法

PAGE TOP