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会社が退職届を破った場合どうなる?退職は成立するのか解説

会社が退職届を破った場合でも退職できるのかを行政書士が解説します。退職届を受け取ってもらえない、目の前で破られた、退職を認めないと言われた場合の対処法、内容証明で退職意思を通知する方法までわかりやすく説明します。

退職届を破られて不安な方へ


退職届を出したのに、会社が受け取ってくれない。

上司に退職届を渡したら、その場で破られた。

「こんなものは認めない」と言われ、退職の話自体をなかったことにされた。

このような対応をされると、本当に辞められるのか不安になります。

退職届を破られるというのは、かなり強い対応です。

退職を伝えるだけでも勇気が必要だった方にとって、目の前で退職届を破られると、会社に逆らえないような気持ちになってしまうことがあります。

「退職届がなくなったから退職できないのか」

「もう一度出しても同じことをされるのではないか」

「会社が認めない限り働き続けなければならないのか」

このように考えてしまう方もいるでしょう。

しかし、退職届を会社が破ったからといって、退職の意思そのものが消えるわけではありません。

問題は、退職の意思表示が会社に届いたことを、後からどのように確認できるかです。

会社が退職届を破った場合ほど、感情的に言い返すのではなく、記録が残る方法で退職の意思を通知し直すことが重要になります。

退職届を破られても退職意思が消えるわけではない


退職届は、退職の意思を会社に伝えるための書面です。

会社がその紙を破ったとしても、本人が退職したいという意思を持っていた事実や、会社に退職を伝えようとした事実まで消えるわけではありません。

退職届を破った会社側の対応は、少なくとも円満な退職手続きとはいえません。

ただし、「退職届を破られたから、退職が必ず成立している」と単純に考えるのも危険です。

実務上問題になるのは、会社に退職の意思表示が到達したといえるか、退職日が明確だったか、後から証明できる資料が残っているかという点です。

手渡しで退職届を出した場合、その場で上司が受け取って読んだのか、受け取りを拒否したのか、誰がその場にいたのかによって、後から説明のしやすさが変わります。

退職届を破られた場面を録音している、メールやLINEで退職意思を伝えている、退職届の控えがあるなど、何らかの記録があれば状況を整理しやすくなります。

反対に、何も記録がない状態だと、会社から「退職届は受け取っていない」「正式な退職意思は聞いていない」と言われる可能性があります。

そのため、退職届を破られた場合は、紙を破られたこと自体よりも、その後に退職意思をどのように記録化するかが重要です。

重要なのは退職の意思表示が会社に届いたかどうか


退職で大切なのは、会社が退職届を大切に保管してくれるかどうかではありません。

退職する意思が会社に明確に届いたかどうかです。

期間の定めのない雇用契約であれば、退職の意思表示を行うことで、原則として退職に向けた手続きは進められます。

会社が「認めない」と言っているだけで、永遠に辞められないわけではありません。

ただ、退職の意思表示が曖昧だと、会社側に付け込まれることがあります。

「辞めたいです」と相談しただけだった。

「退職を考えています」と伝えただけだった。

退職日を書いていなかった。

口頭で伝えただけで、記録が残っていなかった。

このような場合、会社から「正式な退職届ではない」「まだ相談段階だ」と言われる可能性があります。

退職届を破られた場合は、あらためて、退職の意思と退職日を明確にした文書を会社へ送ることが大切です。

その際は、普通郵便ではなく、内容証明や配達証明など、後から確認しやすい方法を検討するとよいでしょう。

会社が退職届を破るような対応をしている以上、手渡しや口頭でのやり取りを続けるよりも、記録が残る方法へ切り替える方が現実的です。

会社が退職届を受け取らない場合


退職届を破るケースと近いものとして、会社が退職届を受け取らないケースがあります。

上司が「今は受け取れない」と言う。

「社長の許可がないと受け取れない」と返される。

「後任が決まるまで退職届は預かれない」と言われる。

このような対応をされると、退職届を受け取ってもらえない限り辞められないように感じてしまいます。

しかし、退職届は会社にお願いして保管してもらうためだけのものではありません。

退職の意思を会社に伝えるための文書です。

会社が手渡しで受け取らない場合は、郵送で退職通知書を送る方法があります。

退職の意思、退職日、有給休暇の取得希望、貸与品の返却方法、退職書類の送付依頼、今後の連絡方法を文書で整理し、会社の所在地宛てに送付します。

会社が受け取りを拒むような状況では、普通郵便ではなく、内容証明と配達証明を利用する方法が有効です。

内容証明を使えば、どのような内容の文書を送ったのかを記録に残せます。

配達証明を付ければ、会社に配達された事実も確認しやすくなります。

会社が退職届を受け取らない場合ほど、手渡しにこだわらず、通知方法を切り替えることが大切です。

目の前で破られた場合にやってはいけないこと


退職届を目の前で破られると、怒りや恐怖で冷静に対応できなくなることがあります。

その場で強く言い返したくなるかもしれません。

スマートフォンで撮影したくなるかもしれません。

会社の対応をSNSに書きたくなるかもしれません。

しかし、退職トラブルでは、こちらの対応も後から問題になる可能性があります。

感情的に怒鳴り返す、会社の備品を壊す、上司を挑発する、会社名や個人名をSNSに投稿する、貸与品を返却しないといった対応は避けるべきです。

会社の対応が不適切であっても、こちらが不適切な対応をしてしまうと、退職手続きが余計にこじれます。

その場で無理に話し合いを続ける必要もありません。

退職届を破られた場合は、落ち着いてその場を離れ、日時、場所、相手の氏名、言われた内容、退職届を破られた状況をメモしておきましょう。

同席者がいた場合は、その人の名前も記録しておくとよいです。

その後は、あらためて内容証明など記録が残る方法で退職の意思を通知することを検討します。

会社が感情的な対応をしているときほど、こちらは文書で冷静に進めることが重要です。

退職日はどう考えるべきか


退職届を破られた場合、退職日がどうなるのかも重要です。

退職届に退職日を書いていたとしても、その紙を破られたことで、会社から「退職日は聞いていない」と言われる可能性があります。

そのため、退職日をめぐる争いを避けるには、退職日を明確に記載した退職通知をあらためて送ることが有効です。

退職通知では、「〇年〇月〇日をもって退職いたします」と日付をはっきり記載します。

曖昧な表現は避けた方が安全です。

「できれば辞めたい」

「退職を希望します」

「今月中には退職したいです」

このような書き方だと、会社側から相談や希望として扱われる可能性があります。

退職の意思が固まっている場合は、退職する意思と退職日を明確にすることが大切です。

会社が退職届を破ったあとに、「あの退職届は無効だ」「退職日は認めない」と言ってくることもあります。

そのような場合でも、会社の発言だけで退職日が当然に変更されるわけではありません。

退職日について認識が食い違っている場合は、電話で言い合うのではなく、記録が残る文書で通知し直すことが重要です。

有給休暇を取得したい場合の注意点


退職届を破られるケースでは、有給休暇の取得をめぐって会社と揉めていることもあります。

退職日まで有給を使いたいと伝えたところ、会社から「有給は認めない」と言われる。

退職届に有給取得の希望を書いたら、上司に破られた。

「有給を使うなら退職させない」と言われた。

このような場合は、有給休暇の取得希望も文書で明確にしておく必要があります。

退職予定者であっても、在籍中であれば有給休暇を取得する権利があります。

退職日以降に会社が時季を変更することはできないため、退職日までの有給取得は重要なポイントになります。

退職通知では、退職日までの期間について年次有給休暇を取得する旨を記載することがあります。

有給休暇が残っていない場合や日数が足りない場合は、退職日までの期間が欠勤扱いになる可能性があります。

欠勤扱いになれば、その期間の給与は発生しないのが通常です。

それでも、会社に行くことが精神的に難しい場合には、退職の意思を明確に通知したうえで、退職日までの扱いを整理することが大切です。

会社が退職届を破るような状況では、有給休暇についても口頭だけでやり取りするのではなく、文書で残しておく方が安全です。

内容証明で退職の意思を再通知する方法


退職届を破られた場合、最も現実的な対応の一つが、内容証明で退職の意思を再通知することです。

内容証明では、退職の意思、退職日、有給休暇の取得希望、貸与品の返却方法、退職書類の送付依頼、今後の連絡方法などを文書で整理して会社へ送ることができます。

文面には、会社への不満を長く書く必要はありません。

「退職届を破られたこと」自体を強く非難する文面にすると、会社が反発し、やり取りが長引く可能性があります。

退職通知の目的は、会社を責めることではありません。

退職する意思と退職日を明確にし、退職手続きを進めることです。

内容証明に配達証明を付ければ、文書の内容と配達された事実を確認しやすくなります。

会社から電話が来ることが不安な場合は、「今後の連絡は書面またはメールでお願いします」と記載することもあります。

貸与品がある場合は、追跡可能な方法で郵送返却する旨を記載すると、会社へ出向かずに手続きを進めやすくなります。

退職届を破られたあとに何度も手渡ししようとするよりも、内容証明で退職意思を通知する方が、冷静で確実な対応になりやすいです。

自分で対応するのが難しい場合


退職届を破られるような状況では、自分で会社とやり取りすること自体が大きな負担になります。

もう上司と話したくない。

電話が来るだけで怖い。

もう一度退職届を出しても、また破られるのではないか。

会社に行くこと自体が限界に近い。

このような状態で、退職通知の文面を自分で作り、発送し、貸与品の返却や退職書類の送付依頼まで整理するのは簡単ではありません。

行政書士に依頼する場合、退職の意思、退職日、有給休暇の取得希望、貸与品の返却方法、退職関係書類の送付依頼、今後の連絡方法などを整理した内容証明を作成できます。

会社を過度に刺激する表現を避けつつ、退職に必要な事項を明確に伝える文面に整えることができます。

行政書士が対応できるのは、主に書類作成や内容証明による通知です。

会社との交渉、未払い賃金や残業代の請求交渉、損害賠償請求への対応、解雇や懲戒処分をめぐる争いなど、紛争性の高い代理対応が必要な場合は、弁護士への相談が必要になることがあります。

ただ、退職の意思を会社に明確に伝えたい、退職届を破られて不安、会社と直接話したくないという場合には、内容証明による退職通知が現実的な選択肢になります。

まとめ


会社が退職届を破った場合でも、退職の意思そのものが消えるわけではありません。

退職届を破られたからといって、会社が永遠に退職を拒否できるわけではありません。

ただし、退職届を破られた場合は、退職の意思表示が会社に届いたことや、退職日を後から証明できるかが問題になります。

手渡しの退職届を破られた場合は、その場で感情的に言い返すのではなく、日時、場所、相手、状況を記録し、あらためて記録が残る方法で退職の意思を通知することが大切です。

会社が退職届を受け取らない場合や、目の前で破った場合は、内容証明で退職の意思を通知する方法があります。

内容証明では、退職の意思、退職日、有給取得希望、貸与品の返却方法、退職書類の送付依頼、今後の連絡方法を文書で整理できます。

会社から「退職は認めない」と言われても、期間の定めのない雇用契約であれば、会社の同意がなければ退職できないというものではありません。

大切なのは、退職の意思を明確にし、記録が残る方法で会社へ通知することです。

「退職届を破られた」

「退職届を受け取ってもらえない」

「会社に行かずに退職手続きを進めたい」

このような場合は、無理に会社と直接やり取りを続ける前に、内容証明による退職通知を検討してみてください。

退職は、会社に許可してもらうまで我慢し続けるものではありません。

必要な意思表示と事務手続きを整え、会社との関係を静かに終わらせることが大切です。

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