会社に向かう途中で急に行けなくなった方へ、そのまま出社せずに退職手続きを進める方法を行政書士が解説します。退職意思の伝え方、当日の欠勤扱い、有給消化、内容証明による退職通知、会社から電話が来た場合の対応までわかりやすく説明します。
会社に行くのがつらい方へ
会社と直接やり取りせずに、退職手続きを進められる場合があります。
「上司に連絡したくない」「引き止められるのが不安」「明日から会社に行きたくない」など、今の状況でもご相談いただけます。
内容証明による退職通知で進められるか、まずは状況をお伺いします。
※ご相談のみでも問題ありません。電話が難しい場合は、LINEだけで状況をお送りいただけます。無理な契約は一切ありません。
会社に向かう途中で行けなくなった方へ
会社に向かっている途中で、急に足が止まってしまうことがあります。
駅まで来たのに電車に乗れない。
会社の最寄り駅に着いたのに改札を出られない。
車で会社の近くまで来たのに、駐車場へ入れない。
会社の建物が見えた瞬間に、どうしても中へ入れなくなる。
このような状態になると、自分でも驚くと思います。
「ここまで来たのに、なぜ行けないのか」
「今さら引き返したら会社に何を言われるのか」
「このまま退職してしまいたい」
頭の中でいろいろな考えが一気に出てきて、どう動けばよいか分からなくなることがあります。
ただ、会社に向かう途中で行けなくなったからといって、何もできなくなるわけではありません。
大切なのは、無理に会社へ入ろうとすることでも、何も伝えずに消えることでもありません。
まず安全な場所に移動し、そのうえで退職の意思、退職日、今日以降の出社しない期間、有給休暇、貸与品返却、今後の連絡方法を整理することです。
電話や対面で会社に伝えるのが難しい場合は、内容証明で退職通知を送る方法があります。
会社に行けない状態でも、退職手続きを文書で進めることはできます。
まず安全な場所で状況を落ち着かせる
会社に向かう途中で行けなくなった場合、最初に考えるべきことは退職通知ではありません。
まず、自分の身の安全を確保することです。
駅のホーム、道路脇、車の中、会社の近くの路上など、不安定な場所にいる場合は、落ち着ける場所へ移動しましょう。
カフェ、コンビニの駐車場、駅の待合スペース、自宅に戻るなど、少しでも呼吸を整えられる場所に移ることが先です。
車を運転している場合は、無理に運転を続けないことも大切です。
気持ちが強く乱れている状態で運転を続けると危険です。
まず安全な場所に停めて、深呼吸しながら状況を整理しましょう。
この段階で大切なのは、「会社に行けなかった自分は終わりだ」と考えないことです。
会社に向かう途中で足が止まるほど追い込まれているなら、すでに限界に近い状態かもしれません。
その日の出社が難しいことと、退職手続きをどう進めるかは分けて考える必要があります。
いきなり会社へ電話するのが難しければ、まず退職の方針を整理することから始めて構いません。
焦って上司に電話し、相手の勢いに押されてしまうより、落ち着いて文書で退職意思を伝える準備をする方が安全な場合があります。
途中で引き返すことと退職日は分けて考える
会社に向かう途中で引き返した場合、「もう今日で退職したい」と感じる方もいます。
ただし、途中で引き返すことと、今日付で雇用契約が終了することは同じではありません。
今日会社に行けない。
今日から出社したくない。
今日付で退職したい。
この3つは似ているようで、実務上は分けて考える必要があります。
会社が今日付退職に同意すれば、今日で退職処理されることもあります。
しかし、会社が同意していない場合に、常にその日で雇用契約が終了するわけではありません。
期間の定めのない雇用契約であれば、退職の申入れから2週間で終了するという考え方があります。
そのため、退職日は2週間後に設定しつつ、その間を有給休暇や欠勤扱いで処理し、出社しない形を取ることがあります。
会社に向かう途中で行けなくなった場合も、この整理が必要です。
「もう行けません」とだけ伝えると、会社は今日だけ休むのか、退職したいのか、退職日はいつなのか判断できません。
結果として、確認の電話が来る可能性があります。
退職したい意思が固まっている場合は、退職日と出社しない期間の扱いを分けて、文書で明確に伝えることが大切です。
無断欠勤のまま放置しない方がよい理由
会社に向かう途中で行けなくなったとき、電話もLINEもしたくないと感じることがあります。
会社から怒られそう。
何を言えばいいか分からない。
今さら連絡しても責められるだけだと思ってしまう。
その気持ちは自然です。
ただし、何も伝えずにそのまま放置すると、会社からの連絡が増える可能性があります。
会社から見ると、本人が退職したいのか、体調不良なのか、事故に遭ったのか、単に無断欠勤しているのか分かりません。
そのため、会社は本人に何度も電話することがあります。
本人が出なければ、緊急連絡先や家族に連絡される可能性もあります。
また、退職意思が会社に届いていないと、退職日、有給休暇、欠勤扱い、貸与品返却、退職書類の発行などの手続きも進みにくくなります。
会社と関わりたくないから何も伝えなかったのに、結果として会社からの連絡が続いてしまう。
これは避けたい状態です。
会社に行けない場合でも、退職の意思が固まっているなら、何らかの形で会社に退職意思を伝える必要があります。
電話が難しいなら、電話以外の方法に切り替えることを考えましょう。
電話できない場合は書面で退職意思を伝える
会社に向かう途中で行けなくなった場合、会社から電話が来ることがあります。
その電話に出られない方も多いと思います。
上司の声を聞くのが怖い。
「今どこにいるんだ」と言われるのがつらい。
出社するように言われたら断れる自信がない。
このような状態で無理に電話に出ると、相手の勢いに押されてしまうことがあります。
「やっぱり会社に行きます」
「退職は少し考えます」
「一度直接話します」
本当は退職したいのに、このように答えてしまうと、退職の意思が曖昧になってしまいます。
退職の意思表示は、必ず電話で行わなければならないものではありません。
会社に退職の意思が明確に伝わる方法であれば、書面で通知することもできます。
会社と直接話したくない場合は、退職通知書を郵送で送る方法があります。
退職意思を伝えた記録を残したい場合は、内容証明を使うこともできます。
文書で伝える場合は、「退職したいです」ではなく、「〇年〇月〇日をもって退職いたします」と明確に記載することが大切です。
電話できないことを責めるより、退職意思を確実に伝える方法へ切り替えることが重要です。
内容証明で退職通知を送る意味
内容証明は、退職の意思を会社に文書で通知し、その内容を記録に残しやすくする方法です。
いつ、どのような内容の文書を、誰から誰宛てに差し出したかを確認しやすくできます。
会社に向かう途中で行けなくなった場合、会社とのやり取りは感情的になりやすいです。
会社から電話が来る。
上司からLINEが来る。
「今すぐ来い」と言われる。
「退職は認めない」と言われる。
その場で返答すると、退職日や有給休暇、欠勤扱いについて曖昧な返事をしてしまう可能性があります。
内容証明では、退職の意思、退職日、有給取得希望、欠勤扱いの可能性、貸与品返却、退職書類の送付依頼、今後の連絡方法を一つの文書に整理できます。
ただし、内容証明は、文書に書いた内容がすべて真実であることを証明するものではありません。
また、内容証明を発送した日と、会社に到達する日は同じではありません。
退職の意思表示は、会社に到達してから効力が問題になります。
内容証明は、会社を攻撃するための文書ではありません。
会社に行けなくなった状況で、退職に必要な事項を冷静に伝えるための実務的な方法です。
当日の扱い・有給・欠勤を整理する
会社に向かう途中で行けなくなった場合、その日の扱いをどうするかも問題になります。
出勤予定だった日に会社へ行かなかった場合、会社の勤怠上は有給休暇、欠勤、遅刻、早退など、何らかの処理が必要になります。
有給休暇が残っている場合は、退職日までの期間について年次有給休暇を取得する形を検討できます。
退職予定者であっても、在籍中であれば有給休暇を取得できます。
退職日以降に有給休暇を移すことはできないため、退職日までの期間で有給休暇を取得したい場合は、文書で明確に伝えます。
退職日までの期間につきましては、残存する年次有給休暇を取得いたします。
有給休暇がない場合や日数が足りない場合は、退職日までの期間が欠勤扱いになる可能性があります。
欠勤扱いになれば、その期間の給与は発生しないのが通常です。
会社に向かう途中で引き返した当日についても、会社が有給として扱うのか、欠勤として扱うのか確認が必要になることがあります。
退職通知の中では、退職日まで出社が困難であることを記載することがあります。
退職日までの期間につきましては、出社が困難であるため、欠勤としてお取り扱いくださいますようお願いいたします。
この文言を入れるかどうかは、状況によって慎重に判断します。
会社から電話が来た場合の対応
会社に向かう途中で行けなくなった場合、会社から電話が来る可能性は高くなります。
「今どこにいるのか」
「なぜ来ないのか」
「すぐに会社へ来てほしい」
「途中まで来ているなら、そのまま来い」
このように言われると、不安になる方も多いと思います。
しかし、退職の意思を文書で通知する方針を決めている場合、会社からの電話に必ず出なければならないわけではありません。
電話に出ると、相手の口調に押されて、退職日や有給休暇、欠勤扱いについて不利な返答をしてしまう可能性があります。
会社からの連絡は、書面またはメールでの対応に切り替える方が安全です。
内容証明には、次のような文言を入れることがあります。
今後の退職手続きに関するご連絡につきましては、記録保持および行き違い防止のため、書面またはメールにてお願いいたします。
この文言は、会社からの連絡を完全に拒否するものではありません。
必要な事務連絡は受ける前提で、電話や対面ではなく、記録が残る方法にしてほしいという整理です。
会社から電話が来ても、慌てて出る前に、退職通知として何を伝えるべきかを整理しましょう。
「今すぐ来い」と言われたとしても、すでに出社が困難な状態であれば、無理に会社へ向かうより、文書で退職意思を整える方が安全な場合があります。
貸与品返却と退職書類の送付依頼も準備する
会社に向かう途中で行けなくなった場合でも、会社から貸与されている物があれば返却する必要があります。
社員証、制服、鍵、名札、入館証、パソコン、スマートフォン、その他会社から貸与されている備品などがある場合は、退職に伴って返却します。
会社の近くまで来ているからといって、無理に会社へ持参する必要はありません。
会社に入ることが難しい場合は、追跡可能な方法で郵送返却する形が現実的です。
レターパック、宅配便、簡易書留などを利用し、発送日、追跡番号、同封物を控えておくと安心です。
内容証明には貸与品を同封できません。
退職通知は内容証明で送り、貸与品は別便で返却します。
また、退職後に必要となる書類の送付依頼も入れておきましょう。
離職票、源泉徴収票、社会保険関係書類などは、退職後の生活や手続きに関わる重要な書類です。
自宅宛てに送付してほしい旨を文書で伝えておけば、退職後のやり取りを減らしやすくなります。
会社に行かずに退職したい場合ほど、会社が確認したくなる事項を先回りして整理することが大切です。
まとめ
会社に向かう途中で行けなくなった場合でも、退職の意思を会社へ伝えることはできます。
途中で引き返したからといって、退職できなくなるわけではありません。
ただし、何も伝えずにそのまま放置すると、会社から電話が続いたり、緊急連絡先に連絡されたり、退職手続きが進まなかったりする可能性があります。
会社に向かう途中で行けなくなったことと、退職日をいつにするかは分けて考える必要があります。
会社が同意すれば早い退職日で処理されることもありますが、会社の同意がない場合は、退職日までの期間を有給休暇や欠勤扱いで整理し、出社しない形を取ることがあります。
会社と電話したくない場合や、退職意思を伝えた記録を残したい場合は、内容証明による退職通知を検討できます。
内容証明では、退職の意思、退職日、有給取得希望、欠勤扱い、貸与品返却、退職書類の送付依頼、今後の連絡方法を整理できます。
行政書士が対応できるのは、主に退職の意思、退職日、有給取得希望、貸与品の返却方法、今後の連絡方法などを、内容証明などの書面で明確に通知するサポートです。
ただし、会社から金銭請求を受けている場合や、未払い賃金・残業代などについて会社と条件交渉が必要になる場合は、まず状況を整理したうえで、内容証明による退職通知で対応できる範囲かを確認することが大切です。
「会社に向かう途中で行けなくなった」
「会社の近くまで来たのに入れない」
「このまま退職したい」
このような場合は、無断欠勤のまま放置する前に、退職通知として何を伝えるべきかを整理しましょう。
退職は、会社と感情的に話し合うよりも、必要な意思表示と事務手続きを文書で整える方が安全です。
ご相談から退職通知の発送までの流れ
会社と直接やり取りするのが不安な方でも、LINE相談から手続きを進められます。
状況を確認したうえで、内容証明による退職通知で進められるかをご案内します。
LINEで無料相談
現在の勤務状況、退職希望日、会社から言われていることなどをお伺いします。
対応可否と進め方のご案内
内容証明による退職通知で進められるか、当事務所で対応できる範囲をご案内します。
ご依頼・お支払い
内容にご納得いただいた場合のみ正式にご依頼いただきます。無理な契約はありません。
退職通知書の作成
退職意思、退職日、今後の連絡方法、貸与品の返却、必要書類の発行依頼などを整理して文書を作成します。
内容証明郵便で発送
作成した退職通知書を、内容証明郵便により会社へ発送します。発送後は追跡番号等もご案内します。
発送後の対応についてご案内
会社から連絡や書面が届いた場合の確認ポイントについて、対応可能な範囲でご案内します。
※会社との交渉、未払い賃金の請求、損害賠償請求への対応などが必要な場合は、行政書士では対応できる範囲が限られます。その場合は、状況に応じて適切な相談先をご案内します。
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